◇(World AIDS Day)世界エイズデ-  

  • 2013/12/09

HIV/AIDSに感染した女性たちも収入を得、権利を保障されれば再出発できる

~カンボジアの村で~

20131129

カンボジアでは、1300人以上の女性たちが家庭治療を受け、技術研修を受け、起業のための助成金をもらえた。これを実現したのはジェンダー平等基金プログラムである。

 

「私、ものを村人達に売るのが怖いの」とカンボジア南部ノリア・テン村に住む35歳で二人の女の子を持つシングルマザーのモムは言った。前はクメールワインを作っていたがHIVと診断されて廃業せざるをえなくなった。

モムは村の隣人から受けた敵意を今も覚えている。彼らはモムが売るものを持っていくが、支払いを拒んだのだ。身の安全を脅かされた彼女は生活の糧を得る能力に自信をなくした。

 

豚の世話をするモムモム

 

 

 

 

 

 

UN AIDSUN Women共催の「AIDSの女性化に答えて」と題したアジア地域技術会議報告書によると1997年から2006年の間にHIVに感染して生きる女性の割合は38%から52%に増えた。しかしこの傾向はその後反転し、この率は徐々に減り続けると予想されている。2011年には新規感染者の44%が女性で、農村地帯では教育や伝染病知識が十分でなく、これがHIVAIDSとともに生きる女性たちへの偏見に拍車をかけている。

 

2012年には地元のNGO,カンボジア保健教育メディアサービス(CHEMS)とカンボジアHIV/Aids教育とケア(CHEC)が共同で低所得層の女性やHIVに感染して生きる女性たちが直面する問題に取り組むプログラムを立ち上げた。この2年にわたるプログラムは経済的機会、リーダーシップスキル、健康管理へのアクセスを改善し、HIV/AIDSの知識を向上させることを目指した。CHEMSCHECUN Womenジェンダー平等基金(FGE)に申請し、助成金を受けることに成功した。

「低所得・HIV感染女性の生計機会向上」プログラムは2011年から2013年までコミュニティーに根ざした様々な組織、カンボジア情報省、国立エイズ局、女性省とパートナーを組んで12の地域で実施された。

 

今日、同プログラムは1,300人もの女性たちに手を差し伸べ、生計を支えるための技術研修、起業資金、ヘルスカウンセリング、家庭ケアサービスなどを提供した。自助グループの会合を通して、女性たちは自分達の基本的権利を知り、その権利を主張できるようになってきた。

 

このプログラムの家庭ケアチームが2011年にモムの家を訪ねたとき、彼女は2人の娘を育てるために収入を得る術を持っていなかった。でも彼女はすぐ豚飼育研修に申し込んだ。母親が使われていない豚小屋を持っていてそれを借りることができるからである。研修後、モムは100ドルの助成金をもらった。50ドルで2匹の子豚を飼い残りを貯金した。初めての豚は375ドルで売れ、それでさらに4匹を買って商売を拡張することができた。

 

今、モムは仕事に満足し、娘の世話もできて幸せだといっている。次に豚が売れたらそのお金で家を建てようと思っている。そうすれば雨が降ったとき母親の家に雨宿りに行かなくてすむ。

 

生計の道を失うことがHIVに冒された女性達を貧困に陥れ、弱い立場に追い込んでいるが、ジェンダー平等基金のプログラムはマムのような女性たちと協働することで彼女達に明るい未来を与えようとしている。

 

20133月にプログラムの最終評価が行われたが、それによるとプログラム参加者の収入は増え、生計を営むための経済活動は確実に拡大し、家族の栄養状態が改善し、子どもを学校にやるお金も増えているという好結果が判明した。

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