UN Womenニュースリリース

  • 2014/04/03

女性の政界進出が進む中、今なお厚いガラスの天井

 

列国議会同盟(IPU)とUN Women(国連ウィメン)が公表を開始した、2014年版「世界の女性政治家マップ」によって、女性の政治参加は、世界全体で大きな進展を見せているものの、トップレベルでは、女性の昇進を阻むガラスの天井が、依然として強固であることが明らかになっている。

 

一日も早いガラスの天井の除去に向けて

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女性政治家に関する最新データマップで明確になっているのは、政府・議会の両方で、同様の地域的傾向が見られることであり、南北アメリカ・ヨーロッパ・アフリカの諸国が、女性政治家数で、アラブ・アジア・太平洋地域を上回っている状況にある。

「投票者であれ候補者であれ、女性の政治参加を進める上では、どの選挙も重要な機会になるのです」と、ジョン・ヘンドラ国連ウィメン事務次長は語っている。「マップは、長年に渡って、データを保有し、女性の政治参加の進展状況を把握するのに役立ちます。進展状況を評価し、説明責任を十分に果たすためのすばらしいツールになります。」

各国政府における女性閣僚の割合は、現在、2008年の16.1%から17.2%にまで上昇した。

201411日の段階で、女性閣僚の割合が30%以上の国は36カ国を数え、2012年の26カ国から急上昇した。世界全体の中では、14人の女性閣僚をもつニカラグアが最も多く、スエーデン・フィンランド・フランス・カーボベルデ・ノルウェーが、それに続いている。

北欧諸国を別にすれば、女性閣僚の割合が最も多いのは、南北アメリカ・アフリカ地域であるが、アフリカは、2010年の20.4%から停滞したままである。それでも、アラブ・ヨーロッパ・太平洋地域でもある程度の増加が見られた。

政界で、代表として活躍する女性を増やすためには、そのための政治公約と方針が事前に示される必要がある。その良いお手本になるのが、アルバニアとフランスである。アルバニアは、2012年、女性閣僚の割合で世界第84位だった。新たに首相になったエディ・ラマが、女性と若者にもっと責任ある任務を与えることを決定したのを受け、今では、女性閣僚の割合が30%に増え、世界で27位にランクされている。

女性政治家に関するデータによって、女性議員数の進展も明らかになっている。IPUのデータは、女性議員の割合が世界的に年々増加し、今では過去最高の21.8%に達したことを示している。上・下院の少なくとも一方で女性議員が30%を超えている国の数も、20131月の42カ国から46カ国に増加した。この傾向がこのまま継続していけば、将来に向け、女性の政治参加を進展させる上で、期待が持てるであろう。

IPUのアンダース・B・ジョンソン事務総長は、こう語っている。「現在は、これまでにも増して多くの女性が政界で活躍し、指導的立場で政治行動計画に影響力を持っています。それは確かなことですが、トップの地位にいるわけではありません。これまでに、自らの見識と政治的意志によって、女性に対するガラスの天井を突き破った女性リーダーも何人かはいました。彼女たちは、変化をもたらすには、政治的指導力がどれほど重要かということを示しました。今、私たちは、同様の政治的勇気を示すことができる、更に多くのリーダーを必要としています。」

IPU-国連ウィメン・マップで注目された、もう一つの顕著な傾向として、最も一般的な女性閣僚ポストは、相変わらず社会問題・教育・女性問題のような、伝統的に「ソフトな」分野であるが、一方で、防衛・外務・環境といった、いわゆる「ハードな」分野で女性の閣僚が増えていることがあげられる。

しかし、これらの前向きな数字や傾向とは際立って対照的に、女性の国家元首・首相・国会議長の割合は、いくぶん減少もしくは停滞の傾向を見せている。

2012年以来の、女性の国家元首または首相の数は、19人から18人と、わずかながら減少した。

国家元首・首相という政権トップの地位にある女性の数が最大の地域は、6人いる南北アメリカで、逆に、太平洋地域は、一人もいない唯一の地域である。

一方、国会議長の職にある女性の割合は、2012年の14.2%からわずかながら上昇し、2013年には14.8%になっている。それに対し、女性の国会副議長は、26.5%と、かなり高い割合を占めている。この事実は、女性議員の昇進を妨げるガラスの天井の存在を示唆している。

 

・・・情報・・・

 

女性閣僚について

 

世界で女性閣僚の割合が最も高いのは、南北アメリカの22.9%であり、次いでアフリカ20.4%、ヨーロッパ18.2%(ただし、北欧諸国は48.9%)、太平洋地域12.4%、アジア8.7%、アラブ地域8.3%となっている。

アフリカと南北アメリカでは、どの国にも少なくとも一人は女性閣僚がいる。

2014年現在、閣僚の中に女性が一人もいない国は8カ国あるが、2012年の14カ国に比べ減少している。女性閣僚がいない8カ国は、レバノン、サウジアラビア(アラブ地域)パキスタン、ブルネイ・ダルサラーム(アジア)サン・マリノ、ボスニア・ヘルツェゴビナ(ヨーロッパ)ソロモン諸島、バヌアツ(太平洋地域)である。

2012年以来、女性国防大臣の数は、7人から14人と倍増し、過去最高になっている。

外交・国際協力を担う女性の外務大臣も、2008年以来最大の45人に増えた。

スエーデンは、閣僚と議員の両方で、女性の人数が世界の上位5カ国に入る唯一の国である。

 

女性議員について

 

女性議員数の世界平均は、毎年1.5%ずつ増加し、201411日現在で、過去最高の21.8%に達している。

南北アメリカ諸国の国会議員中に女性が占める割合は25.2%で、世界の地域別平均でトップを維持している。一方、地域別増加率では、13.2%から16%に増えたアラブ世界が一位の座を占めた。

アフリカ(2.1%増で22.5%に)およびヨーロッパ(1.4%増で24.6%に)は、着実な前進を続けているが、アジア(現在18.4%)と太平洋(16.2%)の二つの地域は、前進への歩みから取り残されている。

 

女性の政界進出マップは次のサイトでご覧になれます。

http://www.ipu.org/pdf/publications/wmnmap14_en.pdf

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