国連ウィメン日本協会支援プロジェクト報告 ベトナムエイズ関連支援プロジェクト報告

  • 2014/09/25

Enhancing Vietnamese women living with HIV capacity to know and claim their rights through CEDAW reporting framework

HIV感染女性の能力構築:「自分の権利を知って請求しよう」

                                   2014年8月21日

cedaw
先週HIV感染女性グループのリーダーたちがハノイに集まり、「自分の権利を知って請求しよう~CEDAW(女子差別撤廃委員会)をとおして」ワークショップに参加した。ワークショップでは感染女性が権利を行使しようとするときに直面する課題に焦点が当てられた。
ワークショップには25の女性団体から25人のリーダーが参加した。ワークショップはジェンダーとコミュニティー開発ネットワーク(GenComNet)とUN Women(国連ウィメン)がNAIDS(国連合同エイズ計画)の協力を得て共催し、 カナダ外務・貿易・開発省と国連ウィメン日本協会が資金を提供した。
参加者はベトナム全国から集まりHIV感染者の権利について討議し、学校、病院、仕事場などでどのような差別扱いを受け、どのように対応してきたかなどの経験を分かち合った。

■HIV感染女性が権利を知ってCEDAWをとおしてどう請求するのかを学ぶ
ベトナムで治療、予防などの面で一番注目されている感染者は麻薬愛用者、男性間性交渉者、セックス労働者などである。しかしながらHIV陽性女性の数は増えており、最近報告されたケースの31%を占めている。これはHIVが非常に危険な性行為をする男性から女性にゆっくりではあるが確実に広がっている証拠である。ベトナムでは親密なパートナーが最も大きな感染もとである。2006年から2010年の間にHIVテストサイトやカウンセリングセンターで陽性と診断された女性の半分以上はHIVの感染にさらされたのは夫/パートナーをとおしてのみであると述べている。このような傾向にもかかわらず、女性たちは政府の援助を簡単には受けられていない。
「AIDSで夫を失ったり、HIVに感染した女性は、夫側の親せきとの財産争いに直面する可能性があり、自分の権利を主張するのも難しい状況にあります。HIVに感染していてもいなくても、女性はもともとAIDSにかかっていたり、AIDSで死にかけていたりする人の介護や残された孤児の世話などで過重な負担を負っています。これが教育、就業の機会を奪っているのです。このような現状を見据え、研修はHIV感染女性が自分の状況をジェンダーや権利に基づく視点から分析し、自分や子供たちへの差別と闘えるよう支援することをめざしています」とデービット・デバイン在ベトナムカナダ大使は述べた。
3日間の研修の間に参加者は女性の権利侵害を見分ける力をつけ、CEDAWについて学び、市民団体がどのようにしてCEDAWに報告できるのかを学んだ。これは自分たちの生活を変えていくことを目指して独自の提唱活動を立ち上げていく上での基本となる。

cedaw2

■研修講師のスーザン・パクストン氏はHIV感染女性が独自の提唱活動を立ち上げられるよう指導している
「研修を受けた後は強くなった気がしたし、お互いのこともよくわかり、自信がつきました。CEDAWのシャドウレポート(NGOレポート)でHIV感染女性の権利を主張することがどんなに大切かもわかりました。今まではこのような大切なプロセスに参加できるとは思ってもいませんでした」とHIV感染女性全国ネットワーク議長のクワック・チ・マイ氏は述べている。
「参加型の研修は内容を早く理解するのに役に立ちました。興味深いロールプレイをとおして提唱活動に必要な対人能力を身につけることができました」とマイ氏は付け加えた。
この研修の後、HIV感染女性ネットワークは他の女性団体と協力して自分たちの直面する主な問題を来年CEDAW委員会に提出する。このシャドウレポートと呼ばれる報告書は現場でCEDAWがどのように実行に移されているかを知るうえで大きな助けになる。ことにベトナムは2015年7月のCEDAW61回会合で評価されることになっているのでレポートは重要である。UN WomenとUNAIDS(国連合同エイズ計画)はHIV感染女性の声がよりよくこのレポートに反映されるよう引き続き支援していく。

          国連ウィメン理事 本田敏江訳

Comments are closed.