ジェンダー平等のための資金調達に関する記事をご紹介します

  • 2015/08/02

資金調達:女性と女児にとってなぜ重要か

撮影:国連 / クリストファー・ヘルビヒ

撮影:国連 / クリストファー・ヘルビヒ

女性が直面している問題
村の井戸の設置場所に関して女性が発言する権利を持つ、現金給付プログラムの恩恵を村全体にいきわたらせる、母子保健クリニックが近くにあり必要が生じたときに利用できる。ジェンダー平等への資金投入があれば、開発計画におけるこのような女性のニーズに確実に応えることができます。
開発の資金調達とは、お金のことです。十分な資金がなければ、世界的指導者のコミットメントを行動に移し、世界のあらゆる場所ですべての人が恩恵を受ける開発を実現することはできません。すべての人が公平、平等に資金の恩恵を受けるには、対象を絞った取り組みが必要です。例えば、安全な交通手段や低コストの保育サービスを利用できなければ、有効な社会プログラムや職業訓練プログラムがあっても、それを利用できる女性はほとんどいません。
しかし、インクルーシブ(包括的)な開発には資金がかかります。また、プロジェクト計画や資金調達は多くの場合、女性の特定のニーズを無視しています。何十年もの間、女性のエンパワーメントへの投資は慢性的に不足していたため、女性の権利とジェンダー平等の進展の妨げとなってきました。

第3回開発資金国際会議 7月13日~16日 アディスアベバ 「グローバルな行動のとき」

第3回開発資金国際会議
7月13日~16日 アディスアベバ
「グローバルな行動のとき」

現状を打破し、エチオピアのアディスアベバで2015年7月13日から16日まで開催される「第3回開発資金国際会議」において、ジェンダー平等のための資金調達が会議の主な議題から外れないように、UN Womenはこの歴史的な機会を捕らえて、世界中の女性のための包括的なグローバル資金調達を後押しします。

本会議は、2015年に開催されるこの先15年の国際社会の目標を策定する3件の主な世界会議のうち、最初に開催されるものです。本会議に続いて、9月にはニューヨークで国連サミットが開催され、ポスト2015年開発アジェンダが採択される予定です。また、12月にはパリで国連気候変動枠組条約締約国会議が開催され、法的拘束力を有する国際協定の合意を目指します。アディスアベバでの交渉結果は、ポスト2015年開発アジェンダの野心的で新たな持続可能な開発目標の基盤になります。その持続可能な開発目標には、ジェンダー平等の達成が独立した1つの目標として含まれる予定です。しかし、この目標も、またそれ以外のすべての目標におけるジェンダー関連の目標も、適切な資金があって初めて実現可能になります。

計画と予算

ジェンダー平等と女性のエンパワーメントを達成するための知識と技術、お金は既にあります。今こそ重要な選択をする時です。ポスト2015年開発アジェンダにおけるジェンダー平等の目標実現のために、あらゆる資金源から、あらゆるレベルで、その規模、範囲、質においてこれまでにない高いレベルの資金調達を達成する決意が必要です。世界のいたるところで女性は、女性のためだけの一貫した投資とリソースを必要としています。さあ、共にこのチャンスをとらえましょう!

女性をとりまく開発資金調達の現状:

撮影:UN Women/ ライアン・ブラウン

撮影:UN Women/ ライアン・ブラウン

経済協力開発機構開発援助委員会(OECD-DAC)の報告によると、2012年から2013年の全援助のうち、ジェンダー平等を主目的とした援助はわずか5%。中でも、女性の経済的エンパワーメントへの投資割合は2%とさらに低く、経済・生産部門への援助は横ばいのまま。

ジェンダー平等への投資は大幅に不足しており、女性の特定のニーズに対する援助はわずかです。世界のあらゆる場所で、女性を優先とし女性に特化した、かつ一貫した投資とリソースが必要とされています。

撮影:国連開発計画/ アミタバ・チャンドラ

撮影:国連開発計画/ アミタバ・チャンドラ

世界全体で見て女性の平均賃金は男性よりも24%低い。

世界の経済と金融の構造を変えるには、すべてのステークホルダーが共に協力する必要があります。具体的な政策によって、不平等の構造的な原因に対処しなければなりません。賃金のジェンダー不平等問題に対処するには、最低賃金に関する国の政策から、介護・看護・保育などの分野における公的雇用の賃金引上げと雇用保護まで、同一賃金法を実施するために政府や企業、労働組合が重点的に取り組むべき課題が多数あります。

撮影:世界銀行/ グラハム・クラウチ

撮影:世界銀行/ グラハム・クラウチ

就学におけるジェンダー平等は、なかでも初等教育においては世界全体でほぼ達成されつつある。しかし、教育のすべての段階でジェンダー平等を達成した国はほとんどない。世界平均では、成人男性の就学平均年数8.2年に対し、成人女性の就学平均年数は7.3年。

教育のすべての段階において、いったん入学した女児が途中でやめることなく課程を修了できるということが重要です。国は、例えば女生徒専用トイレ、適切なインフラ、識字プログラムや技術プログラムだけでなく、幼児を抱える母親でも学校に通学できるようにする保育サービスなどに対して優先的に投資する必要があります。

撮影: UN Women/ ポーンヴィット・ビジトラン

撮影: UN Women/ ポーンヴィット・ビジトラン

世界的に見て、労働力への参加率は男性の4分の3に対し女性は2分の1。開発途上地域では、女性の雇用の最大95%が労働法や社会的保護の適用を受けないインフォーマルな仕事である。

社会的支援や社会福祉事業が女性と女児に確実にいきわたり、そのニーズにこたえるようにするにはその改革と革新が必要です。
これにより貧困率の男女格差が縮小し、女性の所得が保証され、貧困女性にライフラインを提供することができます。

撮影:国連/ マーティーン・ペレット

撮影:国連/ マーティーン・ペレット

世界保健機関(WHO)によると、発展途上国に住む出産年齢の女性の主な死亡原因はHIV/エイズ。

ジェンダー不平等はHIV/エイズ感染拡大の一因であり、女性に対する暴力や男性との力関係が平等でない場合には、さらにその感染率が上がります。女性にはHIV/エイズについての情報や感染予防のためのリソースが限られていることが多く、治療や支援もあまり利用できていません。また、感染者の介護でも女性は不平等な負担を強いられています。

HIV/エイズの蔓延を止めるだけでなく、女性に対する影響を緩和するためにも、女性のニーズを戦略や予算に取り入れる必要があります。

写真:UNICEF/NYHQ2012-2271/ マーキス

写真:UNICEF/NYHQ2012-2271/ マーキス

世界的に見て、女性が介護や育児、家事などの無給労働に従事する時間は男性の2.5倍以上。

有給休暇や育児サービスを提供することで、女性と男性が有給と無給の労働を組み合わせやすくなり、その結果、女性の雇用の選択肢が拡大し、教育・訓練を受けられるようになります。

UN Womenプレスリリース(7月8日付け)関連サイトから抜粋
翻訳協力:土居良子(実務翻訳スクール.com)

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