UN Womenでは、就労プログラムを通じてシリア難民を支援しています

  • 2015/11/23

キャッシュ・フォー・ワーク・プログラムでシリア難民支援

毎月5,000人以上のシリア女性および少女がヨルダンにあるザアタリ難民キャンプに設置された安全地帯「オアシス」(Oases)を訪れ、これまで数百人の女性がUN Womenの就労プログラムを通じて収入を得ています。

日付:2015年10月13日

8万人近くのシリア人が、シリアで激化する破壊的な戦争から逃れ、避難所を求めてヨルダン最大の難民キャンプであるザアタリにやってきます。UN Womenはザアタリで、女性および少女への経済的支援と保護支援プログラムを提供しています。
2012年から現在まで、UN Womenは女性および少女のために安全地帯「オアシス」を3箇所運営し、毎月約5,000人の難民を受け入れています。そのうち1,000人近くが日常的にオアシスを利用しています。オアシスでは、難民に対する就業機会や難民保護紹介サービス、親の就労支援を目的としたデイケアサービスの提供に加え、生活スキルを身につけるためのアラビア語や英語の識字教室、コンピューター教室などを実施しています。

ヨルダンのザアタリ難民キャンプのシリア難民(撮影:UN Women / クリストファー・ヘルビヒ)

ヨルダンのザアタリ難民キャンプのシリア難民(撮影:UN Women / クリストファー・ヘルビヒ)

UN Womenは、難民キャンプにいる女性の基本的ニーズを満たすだけでなく、難民キャンプの治安、食品購入券の配布、衛生といった多様な問題について、難民キャンプの意思決定メンバーと話しあう女性キャンプ運営委員会を支援し、女性と男性に発言の機会を与えています。この活動を通して、ザアタリ難民キャンプでは女性が孤立しないように努め、必要なスキルや公共の場や経済的自立へのアクセスを提供しています。

手工芸品ワークショップに参加するシリア女性(撮影:UN Women / クリストファー・ヘルビヒ)

手工芸品ワークショップに参加するシリア女性(撮影:UN Women / クリストファー・ヘルビヒ)

「オアシスで1年も一緒に過ごしたら、1つの家族みたいなものです」と手工芸品ワークショップでテーラーとして服を仕立てる34歳のヌールさんは述べます。「シリアでは、愛する人の死や爆撃に直面し、多くのストレスにさらされていますが、ここでは、マイナスのエネルギーから解放されます」と話すのは女性職人として働く22歳のサマさんです。「歌ったり、踊ったり、フォークダンスのダブケ(dabke)をしたりして、みんな一緒になって楽しんでいます。家の外に出て何かをやっている方が気持ちが紛れるのです。」

ヨルダンのザアタリ難民キャンプ。屋外で遊ぶ子どもたち(撮影:UN Women / クリストファー・ヘルビヒ)

ヨルダンのザアタリ難民キャンプ。屋外で遊ぶ子どもたち(撮影:UN Women / クリストファー・ヘルビヒ)

キャッシュ・フォー・ワーク(労働対価による支援)プログラムには、学校の制服の仕立て、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のテントを再利用したバッグ作り、工芸品作りや教育、また美容師や警備員、保育士などの仕事があります。

UN Womenは、フィンランド、イタリア、日本、オランダ、韓国の政府資金でオアシスを運営しています。

手工芸品ワークショップに参加するシリア女性(撮影:UN Women / クリストファー・ヘルビヒ)

手工芸品ワークショップに参加するシリア女性(撮影:UN Women / クリストファー・ヘルビヒ)

「UN Womenヨルダンは、ザアタリ難民キャンプでの女性および少女向けのキャッシュ・フォー・ワーク・プログラムの提供に重点的に取り組んできました。難民の多くは、長ければ3年もの間、キャンプ生活を余儀なくされます。キャンプ生活は特に女性にとっては孤独なものです。ジェンダーに根ざした暴力の脅威にさらされるのもその特徴です」とヨルダンのUN Womenカントリーオフィス代表のジュセッペ・ベルシト氏は述べます。「オアシス・センターでの仕事を通じて、UN Womenは女性および少女が孤独の連鎖を断ち切り、経済的自立によって基本的な生活ニーズを満たす機会を提供しています。UN Womenは難民が自分たちの尊厳を取り戻す場を提供しているのです。」

布を裁断してワークショップ向けの生地を準備するシリア女性(撮影:UN Women / クリストファー・ヘルビヒ)

布を裁断してワークショップ向けの生地を準備するシリア女性(撮影:UN Women / クリストファー・ヘルビヒ)

「キャッシュ・フォー・ワーク・プログラムに参加するようになってから、自尊心を持てるようになりました。私はオアシス・センターに出勤し、家族は私の帰りを待ってくれます」とオアシス・センターの美容ワークショップで働く46歳のリーマは述べます。「働くことは自分が役に立つ人間であること、社会の一員であるということを感じさせてくれます。」

「女性と少女のためのオアシス」プログラムに出勤する前に、学校に行く子どもの支度をするシリアの母親(撮影:UN Women / クリストファー・ヘルビヒ)

「女性と少女のためのオアシス」プログラムに出勤する前に、学校に行く子どもの支度をするシリアの母親(撮影:UN Women / クリストファー・ヘルビヒ)

こうしたUN Womenのユニークな貢献は、人道的支援と、女性とその地域社会の生活を変革する開発努力との重要な連携を考慮した統合的な戦略に基づいています。

特集ページ(In Focus)の「国連安保理決議1325号採択15周年記念」(15th anniversary of resolution 1325)もご参照ください。

UN WOMEN WEEKLY NEWS UPDATE(2015.10.5~10.26より)

翻訳協力:土居良子(実務翻訳スクール.com)

Categories: News, 本部

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