法律家・気候変動交渉官による「気候変動による影響には男女差がある」という記事を紹介します

  • 2015/12/22

「気候変動による影響には男女差がある」-法律家・気候変動交渉官
2015年11月20日 午前11:30

環境、都市計画開発、エネルギー法専門の弁護士アンドレア・A・ジェイコブス氏に、ご自身のアドボカシー活動で直面してきた課題と、パリで開かれる国連気候変動枠組み条約第21回締結国会議(COP21)が目指す次の気候変動合意に望むことについてお話を伺いました。

「気候変動による影響には男女差がある」-法律家・気候変動交渉官
2015年11月20日

写真提供:アンドレア・A・ジェイコブス

写真提供:アンドレア・A・ジェイコブス

アンドレア・A・ジェイコブス氏は、環境、都市計画開発、エネルギー法専門の弁護士です。同氏はアンティグア・バーブーダ開発管理局裁判所の議長を務め、小島嶼国連合(AOSIS)の気候変動交渉官でもあります。そして女性のエンパワーメントについての講演も行っています。ジェイコブス氏がアドボカシー活動を行う中で直面してきた課題と、パリで開かれる国連気候変動枠組み条約第21回締結国会議(COP21)が目指す次の気候変動合意に期待することを伺います。

気候変動をジェンダーの視点から見なければならないのはなぜでしょうか?
気候変動をジェンダーの視点から見なければならないのは、気候変動の影響には男女差があるからです。
男女間には社会的、文化的な違いがあり、気候変動の影響による被害の受け方にも違いがあります。特に発展途上国の女性は影響を受けやすい脆弱な立場にあるので、気候変動に対する役割をジェンダー別に考え、掘り下げて検証する必要があります。例えば、シングルマザーは自然災害が発生した時に、シングルファーザーほど迅速には適切な対応を取れない可能性があります。ジェンダーの視点から見ると、そのために社会的不均衡が生まれ、女性の所得能力が大きく損なわれ、家族を養っていく方法にも影響が出ることが考えられます。

気候変動への対応における女性の役割についてアドボカシー活動を行う中で、どのような課題に直面してきましたか?
気候変動への対応における女性の役割についてアドボカシー活動を行う中で、直面してきた課題はたくさんあります。女性はこれまで長い間家庭の管理を担い、意思決定の中心にいましたが、気候変動が最優先事項になることはありませんでした。自然災害による影響が深刻に受け止められるのは、実際に災害が起きた時だけです。ですから例えば、洪水が発生して女性が一人で低地から一家を避難させなくてはならない場合、避難する計画を立てていなかったために行く当てが無いという問題が生じます。次に、女性は気候変動による悪影響と、気候変動がコミュニティの社会経済に与える影響について、未だに知識が十分ではありません。社会の認識をもっと高める必要があり、今後も啓発活動を行っていくつもりです。

パリ会議で期待される全締結国一致の合意に、どのようなジェンダー関連の成果が盛り込まれることを望みますか?
世界中の多くの人々の生活とコミュニティにとって、気候変動は今まさに直面している明白な脅威であることは確かです。これは、家畜や食料の供給を脅かす異常な気象現象が、遠くまで伸びる魔の手のように世界各地で発生しており、誰もが被害に合う可能性があることからも明らかです。私たちは、今まで見聞きしてきたたくさんの話から、ジェンダーと気候変動の間には関連性がある事もわかっています。今まで述べてきたことから、パリでの合意は、脆弱な立場にある人々を守るためにジェンダー平等と人権を考慮に入れた内容でなければならないと思います。

UN WOMEN WEEKLY NEWS UPDATE(2015.11.23より)

翻訳:祖父江美穂(実務翻訳スクール.com)

Categories: News, 本部

Comments are closed.