パトリシアによれば「市民はもっと予算に関与してリーダーに説明責任を問うべきだ」

  • 2017/06/11

パトリシアによれば「市民はもっと予算に関与してリーダーに説明責任を問うべきだ」

2017年5月1日
 

パトリシア・ムナビは、ウガンダの女性の権利組織、民主主義女性フォーラム(FOWODE)の事務局長です。2010年-2012年までFOWODEUN Womenのジェンダー平等基金の支援を受けて、ウガンダの国家及び地方レベルでのジェンダー平等に対応した予算(以下ジェンダー予算)の実現に取り組んできました。具体的には地域の16のコミュニティで村落予算クラブを作り、女性が地域レベルの予算の配分や意思決定に積極的に関与できることを目指しました。国家レベルではジェンダー予算の執行を可能にするため約200人の国会議員や政府役人を研修しました。

写真:UN Women/ライアン・ブラウン

「我々の母親は生理用品なんて使ってなかった」これはジェンダー予算の一環として学校に女児用の生理用品を常備してほしいと頼まれたある男性国会議員が言った言葉です。これには本当にびっくりしました。この人たちにも母親、姉妹、娘がいるでしょうに。多分階級が違っているのでこの人たちの問題にはなっていないのです。学校に生理用品を常備するなどと言うことは、意思決定者にとってジェンダー予算の最も驚くべき発見であったようです。ウガンダの最近の選挙の前、政府は学校に生理用品を提供すると約束しました。でもその後それを実現するお金がないと言いだしました。教育大臣が女性であるにもかかわらずです。もし学校に生理用品が用意されていなければ、少女たちは学校を中退せざるを得ません。これはこの通りとても単純なことなのです。

ジェンダー予算をうまく機能させるには、まず需要と供給をうまく組み立てていかなくてはなりません。予算案の中にジェンダーの視点を入れる重要性を政策立案者にわかってもらうよう広報することが大切です。同時に市民が予算を立てる過程に参加し、自分たちのニーズに基づいて的確な疑問を投げかけ、担当者に説明を求め、予算要求できるよう彼らの能力を向上させていく必要があります。

我々がジェンダー予算に関して地域の男女と協働し始めたとき、まず彼らの実際のニーズがどのようなものであるかを聞き、どのようにお金が使われているかを追跡するよう勧めました。予算が立てられる過程に参加しないと彼らのニーズがうまく取り入れられなくなるということを分かってもらいたかったのです。

我々はコミュニティに村落予算クラブを立ち上げたリーダーたちを選挙で選ぶよう勧めました。なぜなら彼らは質の良いサービスが提供されているかをモニターし、優先順位の高い問題に予算がいきわたるよう声をあげ、地域のリーダーに説明責任を求めてくれるからです。村落予算クラブはラジオやコミュニティ会議を通して予算作成の最新情報を提供しています。時には地域リーダーを招待してなぜ必要と思われる場所に資金が回っていかないか説明してもらい、市民たちが予算の制約について理解を深められるよう工夫しています。

市民が積極的に参加するにつれて、自分たちの生活が改善していくのを感じられるようになりました。例えば、地域の女性達が(産児制限による)家族計画の絶対的な必要性を強調すると、政策決定者は家族計画に予算をつけ、適当な額を配分したのです。昔は保健という大きなくくりで予算を組んでいたのですからその違いには目を見張るものがあります。学校に通って勉強を続けられる少女たちも増えました。その理由はコミュニティが男女別のトイレを要求したからです。

我々は草の根レベルで実施したジェンダー予算関連の活動経験をもとに国家レベルで啓発活動を行い、保健、教育、農業などの分野への予算配分を増やすことに成功しました。

時々私たちは地域リーダーから反撃を受けます。彼らはまず一般市民が異議を唱えたり、責任を追及したりするということ自体受け入れられないのです。我々は地域の住民にウガンダの憲法を教えます。彼らが自分たちの市民としての役割や責任を理解し、自分たちの権利を主張していける自信を持つためにはそれが欠かせないからです。今では地方自治体も、我々が何をしているのか(実際彼らを支援しているのですから)やっとわかってきて、我々のモデルが一種の「流行り」にすらなっています。地方自治体は財源配分をモニターするべきなのに、村の予算議会は資金不足でほとんど開かれないのが現状です。その結果、自分たちの仕事に欠かせない草の根レベルでの財源配分状況を把握できないでいます。我々こそがその状況を伝えられる立場にあるのです。だから市民は予算にかかわり、リーダーたちに説明を求めるべきということです。

 

UN WOMEN WEEKLY NEWS UPDATE(2017.5.8より)

翻訳:本田敏江(国連ウィメン日本協会理事)

 

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