ヨルダン議会は被害者と結婚することでレイプ加害者が告発を逃れられる法律を撤廃

  • 2017/09/07

ヨルダン議会は被害者と結婚することでレイプ加害者が告発を逃れられる法律を撤廃

2017年8月4日(金)

2016年5月9日、UN Womenはヨルダン国家女性委員会(JNCW)と共催でヨルダンとモロッコの国会議員を招き、刑法改正の優れた事例について意見交換をするラウンドテーブルを開催しました。特に重点が置かれたのは刑法308条です。

写真:ヨルダン国家女性委員会

 

今まではヨルダンの法律によってレイプの加害者は被害者と最低5年間結婚すれば告発を逃れることができました。でも8月3日に歴史的な動きがあり、ヨルダン議会は悪名高い「レイプ法」(刑法308条)撤廃を決議しました。

「308条の撤廃はヨルダンの女性運動の輝かしい勝利です」とワファ・サイード・バニ・ムスタファ氏は言っています。彼女は弁護士で国会議員、現在女性コーカス(幹部会)の長で女性に対する暴力と闘う女性国会議員連盟の議長でもあります。「私は2013年からこの活動に取り組み、ヨルダン第17期国会議員として他の議員たちと一緒にこの条項の撤廃を訴えてきました。私がこの活動を始めたのはどんな形であっても我々国家の法律に女性に対する差別があればそれを撤廃しなくてはならないと強く信じたからです。ヨルダン女性は男性と同等の権利と義務を負っている市民であると考えます」

 

ワファ・サイード・バニ・ムスタファ氏は2017年8月3-4日に国会議員向けに最初の法案起草ワークショップを開きました。これはUN Womenとヨルダン国家女性委員会が主催し、官房、女性家族問題委員会、下院女性コーカスが共催しました。

写真:ヨルダン国家女性委員会

 

ここ何年かで308条撤廃の啓発活動は、国内組織、国際機関、法曹界の専門家、ジャーナリスト、女性の権利活動家の主導により表舞台で力強く展開されるようになりました。市民社会、国会議員は他の活動家とともに、レイプの被害者が加害者と無理やり結婚させられることで耐えてきたトラウマ、恐怖、虐待を強調し、2015年にこの理念に向けて活発に活動できる連盟を立ち上げました。彼らはレイプ、性的暴行、ハラスメントの被害者を保護できるより良い法制を採択し、加害者の刑罰逃れを罰するよう要求しました。

 

 

「レイプ被害者にとって結婚が唯一の選択肢ではないという考え方を広めることが大切です」とムスタファ氏は付け加えました。「被害者は十分な身体的・心理的支援を受けて、経済的に自立でき、社会に戻れることを知るべきです」

 

8月2日には200人の活動家や市民社会代表が議会での討議に参加してオンライン嘆願書を回し、この法改正を支持する一般市民から1日で5千の署名を集めました。もう一つ貴重だったのはヨルダン国家女性委員会の貢献です。この委員会はヨルダンの女性庁にあたるものでバスマ・ビント・タラール王女が長を務めています。彼女はまたUN Womenのヨルダン親善大使でもあります。この委員会は何年にもわたって啓発活動を主導し、この法改正を支持して2017年6月に国会に覚書を提出しました。

 

ヨルダン国家女性委員会の事務局長、サルマ・ニムス氏は女性に差別的な国の法律の改正を求めて署名を集めることを同委員会が主催した共同記者会見(2016年11月22日)で発表しました。この日はヨルダンの「ジェンダーに基づく暴力と闘う16日間の活動」の初日でもありました。

写真:ヨルダン国家女性委員会

 

 「ヨルダン国家女性委員会、市民社会、また今まで同国の様々なレベルで続けられてきた女性運動のたゆまぬ啓発活動が相まってこの歴史的な改正に道をひらき、さらにヨルダンで女性のエンパワーメントを進めていけるのです」とジアード・シェイクUN Womenヨルダン代表は述べています。UN Womenはヨルダン国家女性委員会や市民社会が展開している啓発活動の強力な支援機関です。UN Womenは2016年にこの問題についてヨルダンとモロッコの国会議員が話し合うダイアローグも実施しました。モロッコが同様の差別的条項を法制から撤廃することに成功していたからです。

 

ヨルダン王の諮問機関である司法および法制改正王立委員会の勧告に従い、2017年の2月のヨルダン刑法改正には他の条項、ことに98と99も含まれました。これによりいわゆる「名誉犯罪」の加害者の刑罰が重くなりました。アブドゥッラー国王2世が批准すれば、ヨルダンはモロッコ、レバノンに次いで結婚によってレイプの告発を逃れるのを禁じるこの地域で第3番目の国になります。

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