家内労働者のためのディーセントワークに関するILO条約と勧告

  • 2011/06/16

家内労働者のためのディーセントワークに関するILO条約と勧告について
ミチェル・バチェレUN Women事務局長からのメッセージ(2011年6月16日)

これは世界中の家内労働者にとって歴史的な瞬間です。家内労働者のためのディーセントワークに関するILO条約と勧告は先行的な取り組みです。なぜなら、これは家内労働だけに関する初の条約であり、家内労働を「仕事」として定義し、開発に不可欠なものとさせたからです。ディーセントワークという課題の中で家内労働者のための人権基準を定め、その範囲内で政府、責任のある雇用者、労働者が行動することになるのです。

UN Womenとして、ILO加盟国、雇用者とその組織、労働組合、家内労働者組織を初めとする市民社会グループに対し、この画期的な条約の確立にむけた堅実な取り組みと努力にお祝いの言葉を申し上げます。これは社会正義と尊厳の問題です。世界中の何百万という家内労働者の労働が、長年待ち望まれた末にようやく認められたのです。

家内労働者は開発途上国の労働力の4~10%を、先進国ではおよそ2%をそれぞれ占めると推定されています。これらの数字の背後には、その大半が女性や女児である人々が休む間もなく働く一方で、他の人々が有償労働に従事し、物質的、精神的な繁栄を高め、比較的安楽に暮らせるようにさせているという現実があります。国家による介護サービスなどの社会サービスの提供が不十分な場合、家内労働者がギャップを埋め、多くの家族にとっての仕事と家庭生活のバランスの向上をはかっているのです。

こうした姿の裏側には、家内労働者が生きるための、そして繁栄さえするための方法を見出そうとする強い決意があるのです。こうした女性たちはしばしば家族や、国内外の地域社会のライフラインとして、その技能、労働、消費、租税の支払いのみならず、財政的、社会的な送金によって開発に貢献しています。

家内労働者のためのディーセントワークはUN Womenにとっても特別重要な問題です。私たちの戦略計画では、女性の経済的エンパワーメントを優先テーマと定めており、ILOなどのパートナーとともに、移動労働者と家内労働者を含むすべての女性労働者のための、ディーセントワーク、資産構築、労働保護の拡大に関する国家の優先課題を支援すると約束しています。

UN Womenは、国連、各国政府並びにあらゆる関係者と密接に協力しつつ、家内労働者に関するこのILO条約と勧告の批准を支援し、あらゆる国で家内労働者のためのディーセントワークを促進する法律、政策、プログラムが制定され、履行されるよう支援いたします。

訳:平野和子常任理事

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