UN Womenニュース3

  • 2011/06/28

「息子優先主義」が、差別と女性の権利侵害のなくならない大きな要因―これはやめさせなければならず、やめられるはず―

ジュネーヴ――ジェンダーに基づく性の選別が、差別と暴力の風土をつくりあげており、政府と社会のあらゆる部門が女性の人権問題として緊急に取り組むべきことだと、国連の5機関が強調した。OHCHR,UNFPA,UNICEF, UN Women, WHOが本日(2011年6月14日)発した声明は、南部、東部、中部アジアの多くの地域で、男児130人に対して女児100人と男児が好まれる[息子優先主義]に関して、学びとった教訓の背後にある証拠を描き出している。

 「男児を選り好みすることは、女性に対する社会的、文化的、政治的、経済的不公正の表れである」と声明は述べ、「息子の誕生で私の地位は上がり、娘の誕生は私の頭を下げさせる」という、ある男性の証言を引用した。

 「女性には息子を産むようにという大きな圧力がかかり、それが女性の出産の決意に直接影響を与えるだけでなく、息子優先主義によって女児の地位はいつまでも低い状態が続くことになる」と、声明は述べている。

 「また望まれない女児を出産した結果を耐え忍ばなければならないのも女性であり、そうした結果として起こるのは暴力、遺棄、離婚、さらには死さえ招くことがある」。

 こうした強い圧力を背景に、女性は胎児の性別を知るために超音波診断を受けたがり、胎児が女児であることが分かれば、中絶につながる。こうして性の選別は妊娠が確定する以前から起こり、女児の出産後は育児放棄や嬰児殺しの結果となる。数十年のうちにこうした慣行から、とりわけ南部、東部、中部アジアの多くの国々で性別のアンバランスが生じている。

 またこうしたアンバランスの結果、女性に対する暴力の増える可能性もある。たとえば、結婚に適した女性の不足から、他の地域から女性を人身売買して強制結婚させたり、兄弟間で花嫁を共有するといった例もみられる。

 国によっては、出産前の姓別判断や性別の結果による中絶を違法としている場合もあるが、そうした規制によって人目を忍んだ違法な中絶へと追いやり、女性の健康を危険にさらすことになる。

 「各国はこうした不公正に取り組み、女性を法律に即した中絶その他の必要なサービスを利用させずに、死や深刻な障害の危険にさらすことのないようにする義務がある」と、ある国連機関の専門家は述べている。

 さらに、「各国は古い時代の相続法、金融、社会保護に関する領域で、人権とジェンダー平等への取り組みを反映する政策を開発、推進し、男児と女児の平等な価値という概念を巡る討論を促す提唱活動や意識向上を支援すべきである」と声明は述べている。

 また、声明では、法律や政策、メディアキャンペーン、経済成長におけるジェンダー平等に注目させるなどの戦略によって、男児優先主義を克服した国として韓国を引き合いに出した。

  訳 平野和子常任理事

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