UN Womenニュースリリース6

  • 2011/10/28

国連安保理メンバー、女性の和平構築への参加前進と課題を討議―UN Women、和平プロセスにおける女性の役割を確実にする断固たる政策を求める

 ニューヨーク、国連発――女性、平和、安全に関する国連安保理決議1325号の採択記念日の今日、国連安保理は『紛争解決と調停における女性の参画と役割』と題するテーマで、公開討論会を催した。このテーマは、今月、三人の女性の平和活動家にノーベル平和賞が贈られた点から見て、誠に時宜を得たものといえよう。今年のノーベル賞委員会は、2000年に可決された国連安保理決議1325号に初めて言及したが、この決議は、平和を構築する女性の役割を擁護し、紛争に関連する女性の権利の侵害を国際的な安全上の問題であると認めたのだった。

 公開討論会で、パン・ギムン国連事務総長、ミチェル・バチェレUN Women事務局長、ラザラス・カパンブエECOSOC議長、アフガニスタン市民活動家のオルザラ・アシュラフ氏が安保理に向けた演説をし、55カ国以上の国連加盟国がステートメントを発表した。

 「もしも女性の参画が、任意でなく必須のものであるなら、なぜ紛争防止や調停に女性の参画が欠ける場合がしばしばあるのでしょうか? 前進に向けて、私たちは、安保理、加盟国、市民社会、国連、こぞっての決意を固めたリーダーシップによって、女性を調停と紛争防止に全面参画させることが必要です。そうすれば、世界中の平和と安全を促し、民主主義を深めることになるでしょう」と、バチェレ国連事務次長兼UN Women事務局長は述べた。

 今年採決11年目を迎えた決議1325号は、昨年度、進捗を記録するとともに、紛争後の背景の中で女性と女児から残る課題と期待を寄せられもした。正式の紛争解決への女性の直接参画のレベルには大きなギャップがいまだにある。しかし、進展もあった。フィリピンでは、女性が正式の交渉・仲裁代表の50%を占めた。ダルフールの和平プロセスでは、女性がドーハプロセスに結びつく市民社会協議への代表の30%を占めた。その結果生まれたダルフールのための和平協定は、国連が支援した2010年の和平協定9件のうちで、ジェンダー問題を取り扱う特別条項を含めた2件のうちの1件となった。

 和平交渉のテーブルに着く女性の数を増やすには、目標を絞った次のような策が必要である。公式代表に女性を含めるための財政的その他の支援を行う、女性の調停員を増やす、交渉に当たる代表にジェンダー専門知識を授ける、調停員が女性の市民社会グループと定期的且つ確実なフォーラムを設ける手順を確立する、など。

 移行期と対立時における女性の市民社会グループの支援を増大させることも重要である。女性の市民社会グループへの資金供与レベルを劇的に増やすだけでなく、国連システムが国際的な連絡グループ会議、ドナー会議、安保理討論などの国際的な意思決定を行うフォーラムを女性が利用できるよう仲介役を果たすことも必要である。

 アフガニスタンの女性平和運動家たちは、現在、アフガニスタンの暫定政府を設立させた第一回会議から10年目にあたる2011年度ボン会議で、自分たちの声を確実に聞き届けさせる計画を立てている。女性の団体が移行期に、より強力かつ良好に組織化されたグループに太刀打ちすることはできない。そのために、女性に門戸を開くための特別の手を打たなければならず、この点が今日の安保理会議の焦点となっている。「ここ数か月のうちに、南スーダン、ソマリア、アフガニスタン、リビアといった紛争後の国々の回復を支援する国際会議が開かれる。こうした機会を活用して、確実に女性の声が聞き届けられ、女性の参加が確保されるようにしよう」とパン・ギムン事務総長は述べた。

 採択の記念日は、また、この決議の履行を促す新たなきっかけにもなる。新たに設立されたジェンダー機構のUN Womenは、国際社会の和平構築へのアプローチに新たな道筋をつけ、加害者に焦点を当てた手法から当事者の包摂を擁護する手法へと明確な転換をはかっている。また、初めて国連システムは、この決議を前進させるうえでの独自の進展を探る方法を得て、女性、平和、安全についての進展をはかれるような26項目の指標に合意した。すなわち、女性は紛争後の支援の平等な受益者となっているか、和平構築に当たる女性の数は増えているか、紛争の背景の中で女性の国連上級リーダーの占める割合は有意の増加を示しているか、など。例えば、2010年には国連主任仲介者として任命された女性はいなかったが、2011年10月までに、6名の女性が国連上級現場使節団を率い、5名の女性が代理を務めていた。

 来年にかけて、UN Womenはノーベル賞受賞で得た弾みを基礎に、政治的移行への女性の参画を支援し、国際的なドナー会議のテーブルで女性の声を反映させ、紛争時における性暴力に取り組む和平構築部隊を配備する予備訓練を行う。
  訳 平野和子(UN Women日本国内委員会常任理事)

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