日本協会からの主要な支援分野

遺産によるご寄付の対象となるプログラムの例

UN Womenは国連で唯一、女性と少女の課題と取り組む国連女性機関で、世界に12の国内委員会を持っています。国連ウィメン日本協会はその一つで、いただいたご寄付は必ずUN Womenのプログラムに拠出します。国連のプログラムなので、ガバナンスもしっかりしており、ご寄付は必ず女性支援に役立ちます。以下にこのようなプログラムのほんの一例をリストいたします

人道支援活動

ロヒンギャ難民支援

ロヒンギャ難民支援
Photo: UN Women and the Asia Pacific
2017年、暴力を逃れて70万人を超えるロヒンギャの人たちが国境を越えてバングラデシュに逃亡、2020年には90万人以上の難民がコックスバザールの難民キャンプで生活しています。掘っ立て小屋が密集して、衛生状態も悪く、保守的な規範のために女性達は自由に外出もできません。劣悪な生活環境がDV、性暴力、人身売買、児童婚、一夫多妻制、性的搾取と虐待を助長しています。

ディグニティーキット(緊急日用品セット) を受け取って大助かり

2017年、UN Womenは初期対応として約8,000人の難民にディグニティーキットを配りました。これには、石鹸、スカーフ、生理用品、ベビー用品、毛布、ランプ、料理油などが入っていました。16歳のラビーナは、このキットにランプが入っていて大喜び。「夜は怖くてトイレにも行かれなかったけれど、これがあれば夜でも水汲みが出来、お料理もできます」と言っています。国連ウィメン日本協会も2021年のキャンプ大火災の際にはこのキット配布のためのキャンペーンを実施しました。
ディグニティーキット(緊急日用品セット) を受け取って大助かり
Photo: ActionAid Bangladesh/Md. Sariful Islam

女性センターで縫製を教えています

女性センターで縫製を教えています
Photo: UN Women/Allison Joyce
35歳のニュールはミャンマーで弟を殺害され、7歳で家族とともにバングラデシュに逃げてきました。難民キャンプで暮らす期間が長かったのでUN Womenの主催する職業訓練を受け、今では女性センターで週4回難民女性に縫製を教えています。これは女性達が将来自立して生きていく上での大切な第1歩です。女性センターでは、このほかにも医療情報、暴力に会った時の支援情報、心理カウンセリングなどを提供しています。そして何よりもセンターは、狭いキャンプで生活する女性達の憩いの場になっているのです。

マスク作りで初めての収入

25歳のシェタラは、UN Womenのパートナー組織の研修を受けて、COVID-19感染防止用のマスク作りを学びました。今や週に2,720 BDT(US$32)の収入を得るまでになりました。これは彼女が自分で働いて得た初めての所得で、家族が今までに得た最高額です。彼女はその喜びを次のように述べています。「子どもの教育のためにもっと働いて収入を得たいです」これで彼女は自立に向けて一歩を踏み出したです。この他にもUN WomenはIT関係、携帯電話の修理などの先進的な研修活動も取り入れ、将来の自立への可能性を育んでいます。
マスク作りで初めての収入
Photo: UN Women/Nadira Islam

女性・少女に対する暴力撤廃活動

女性・少女に対する暴力撤廃活動
Photo: UN Women/Fahad Kaizer
女性・少女に対する暴力は深刻な人権侵害です。それは女性の体や心の健康をむしばむばかりでなく、家族、地域社会国家全体に多大な悪影響を及ぼします。UN Womenは、あらゆる種類の女性に対する暴力を撤廃するため、世界中に様々なプログラムを展開しています。11月25日を「女性に対する暴力撤廃の国際デー(通称オレンジデー)」と定めて啓発活動を行っています。

アシッドアタックから立ち直った被害者

アシッドアタック(劇薬の酸で襲う)で顔にやけどを負った被害者が、結婚した時の写真を見せてどのように変わってしまったかを示しているところです。これは男性優位の南アジアや中東に見られる重大な女性に対する暴力の一つです。彼女はその後UN Womenが支援する団体と巡り合い、やけどの手当てや就職の世話などを受けました。現在は、かぎ針編みバッグを作って販売しています。
アシッドアタックから立ち直った被害者
Photo: UN Women/Phil Borges

児童婚が無効になって、学校に戻れた少女

2017年、UN Womenのロビイングなどの支援もあり、マラウィ政府は結婚年齢を15歳から18歳に引き上げました。児童婚は、少女から教育の機会を奪い、貧困の連鎖を引き起こす大きな要因となっていました。UN Womenの親善大使のひとり、エマ・ワトソン(写真中央)と談笑しているこの写真に写っている少女は17歳で結婚させられ、4歳になる息子がいます。夫の暴力を逃れ実家に戻りました。周りの支援もあって今は学校に戻り、教師になるための勉強を続けています。
児童婚が無効になって、学校に戻れた少女
Photo: UN Women/Karin Schermbrucker

経済的自立支援活動

経済的自立支援活動
Photo: UN Women/Ryan Brown
男性と比べ、女性は貧困、差別、搾取によってより悪影響を受けています。でも女性の経済的エンパワーメントに投資すれば、ジェンダー平等、貧困の撲滅、経済成長への道が開けることが分かっています。UN Womenは、草の根団体や市民社会団体と連携しながら、支援を最も必要とする女性たちに手を差し伸べています。とりわけ疎外されがちなグループには、農村部の女性、家事労働者、移住労働者が含まれます。

夢がかなって、今や額に汗してお金を稼ぐビジネスウーマンです!

ショブナは専業主婦でしたが、父親や夫を亡くしたため、フィージーのマーケットで働き始めて35年になります。その間UN Womenの「マーケット改革」プログラムの研修を受け、今まで出たこともないマーケット運営会議に出て意見を言えるようになりました。「UN Womenはリーダーになることを教えてくれました。皆リーダーになれるので、私が辞めても誰かがきっと跡を継いでくれます」
夢がかなって、今や額に汗してお金を稼ぐビジネスウーマンです!
Photo: UN Women/Caitlin Clifford

灌漑装置のおかげで水汲みの時間が減り、生産性も向上しました

灌漑装置のおかげで水汲みの時間が減り、生産性も向上しました
Photo: UN Women/Narendra Shrestha
ネパールのチャンドラは焼けつくような太陽の下で、水汲みに何時間も費やしていました。UN Womenが共同支援するプログラムのおかげで、灌漑装置が導入され、彼女の生活が大きく変わりました。水不足で作物を枯らすこともなくなり、収入も増えました。「もう一つの変化は、男性が変わったことです。今では女性が外に出て働き、自立することを奨励するようになりました」