15年、そして、15の事実:ジェンダー平等における課題と解決策
UN Women (国連女性機関)は15周年を記念し、ジェンダー平等に向けた大胆な行動と推進を呼びかけます。
2025年7月1日付

インドのラジャスタン州アルワール地区の村議会議長が、UN WomenのパートナーであるThe Hunger Projectが主催する会議に出席し、リーダーシップのスキルを身につけた。女性たちが集まって優先課題について話し合い、アルコール依存症、道路や飲料水の不足といった問題の解決策を見つける。写真 UN Women/Ashutosh Negi
今年、UN Womenは15周年を迎えますが、これまでに世界では女性と少女の生活を変えるジェンダー平等における重要な進展が見られます。この進展は祝うべきものですが、平等に向けての推進力は後退しています。
2025年3月の調査によると、ジェンダー平等における進展の遅れに対する懸念が60%増加しています。150を超える政府報告書に基づくUN Womenのデータは、その理由を次のように明らかにしています。ほぼ4カ国に1カ国が女性の権利に対する反発に直面しています。ジェンダーに基づく暴力は増加しています。ジェンダーによるデジタル格差は拡大しています。そして、6億人を超える女性と少女が紛争地域に近い場所で生活しています。
この歴史的かつ危機的な局面は、苦労の末に勝ち取ってきた成果を逆転させる脅威となっています。これまでに達成された進展を当然のものとして考えてはなりません。今年、「北京宣言と行動綱領」の採択から30周年、「女性・平和・安全保障に関する国連安保理決議第1325号」の採択から25周年を迎えるにあたり、アジェンダ2030および持続可能な開発目標(SDGs)、女性・平和・安全保障(WPS)のアジェンダ、そして、北京宣言と行動綱領で約束された目標を実現するため、大胆なリーダーシップと揺るぎないコミットメントが求められています。
UN Womenは15周年を記念し、世界中の40億人の女性と少女のために支援を継続するという新たな決意を表明します。そして、ジェンダー平等を推進するために、次の15の行動を呼びかけています。
- 女性の権利に対する反発に取り組むこと
- 紛争を終結させること
- 平和構築における女性の活躍を促進すること
- 貧困を撲滅すること
- 食料不安を解消すること
- 女性に対する暴力を撤廃すること
- 女性の経済への参画を促進すること
- ジェンダーによる賃金格差を是正すること
- 地球を守ること
- 女性のリーダーシップと政治参加を拡大すること
- 差別的な法的枠組みを撤廃すること
- ジェンダーによるデジタル格差を埋めること
- 教育におけるジェンダー平等を確保すること
- 母体死亡をなくすこと
- ジェンダー関連資金を拡大すること