【ガザ支援第10弾】母親の目の前で子どもたちが飢え死にしています
ガザの人々の飢餓が、連日ニュースで報道されています。私たち国連ウィメン日本協会は、UN Womenパレスチナ事務所の要請を受けて「ガザ支援第10弾」を立ち上げ、日本の皆さまに寄付を呼びかけます。
政治的な動きが高まっている中で、人道的アクセスが確保できるか、できないか、パレスチナ事務所の支援は、両方を想定して柔軟に実施されています。

「避難が日常になっています。ここに来る前は病院に避難していましたが、目を覚ますとイスラエル兵や戦車に取り囲まれていて、再び避難せざるを得ませんでした。」と話す28歳女性。2024年9月。写真:UN Women/Suleiman Hajji
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「私が見たものは筆舌に尽くしがたいものでした。中心部に近づくと、見えるのは、間に合わせのテントを張り、欠乏の世界に閉じ込められた男性、女性、子どもたちの姿でした。」
これはUN Womenパレスチナ特別代表の言葉です。今ではありません。去年6月のことです。当時すでに欠乏の世界にいたのなら、今日までの1年2か月、どうやって日々を耐えてきたのでしょう。

ガザ市西部のアル・シャティ難民キャンプの家が爆撃され、近所の家の階段下に身を寄せる一家。2023年10月。写真:UN Women/Samar Abu Elouf
「ガザの女性と少女たちは、避難所で飢え死にするか、あるいは極めて高いリスクを冒して食料や水を探しに出て殺されるかという、あってはならない選択を迫られています。彼女たちの目の前で子どもたちが飢え死にしているのです。」
これは先日発表したUN Women声明の中で事務局長が述べた言葉です。
女性たちは子どもに食べさせるために、ごみの中から食べ物のくずを拾って煮ています。
私たちは【第10弾】を出すにあたり、ガザの緊急支援がこれほど長い期間、何度も必要とされていることについて、痛みと憤りと「なぜ」という問いを感じずにはいられません。
状況
今年3月18日からの全面的な援助物資の封鎖が、壊滅的な状況を生み出しています。
103万5300人の女性と少女が飢餓に直面し、231,464人が飢饉の瀬戸際にいます。
妊娠中・授乳中の女性と子どもの92%、つまりほぼ全員が栄養失調です。食べ物を得るために瓦礫の下を探し歩いたり、必要なお金のために大切なものを手放したり、体を売ったり、児童婚や強制婚を余儀なくされたりしています。

ガザ市内で出産し、ガザ中部の病院内のテントに避難した女性。2023年11月。写真:UN Women/Samar Abu Elouf
UN Womenの人道支援
現地の女性団体と協働しながら、女性世帯、障害のある女性、高齢女性、思春期の少女、性暴力にあった女性など、最も立場が弱くリスクのある女性や少女を優先して実施しています。

切望されているディグニティキット(生理用品セット)をガザに送るため、詰め合わせ作業をするUN Womenスタッフ。2024年1月。写真:UN Women/Michele
統計でみるガザ
女性と少女
・28,000人以上の女性と少女が命を落とし、68,800人以上が負傷。女性と少女の平均寿命は30年縮まった。
・936,700人の女性と少女が家を追われ、13,713世帯が父や夫を亡くし女性世帯となった。
・16,528人が負傷によって障害者となり、リハビリ措置が必要となった。
・8,381人の少女がひとりぼっちに、あるいは家族から離れてしまった。
・690,000人の女性と少女が、どこへ行っても生理用品が手に入らず苦しんでいる。
・493,000人の女性と少女が性暴力の防止と救済を必要としているが、ガザ市内にはシェルターが1つだけ。多くの拠点が破壊された。
・239,105人の女性と少女が精神疾患を抱え、9,860人が専門的な治療を必要としている。
女性団体
・現地の女性団体の89%がオフィスに重大な損害を受け、33%が破壊され、パソコンや携帯電話などの貴重な機器を失っている。
・深刻な課題は、燃料がない、交通手段がない、電力がこない、通信やインターネットがつながらないこと。
・海外援助削減により支援活動の中断や、団体閉鎖の危機に瀕している。2024年にガザの女性団体が受け取ったのは、パレスチナ人道資金全体のわずか0.2%(640万ドル)。
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