【解説】フェミニズムとは何でしょうか?
誤解されがちなテーマをわかりやすく解説:平等のための女性たちの闘いについて、そして、それが今日のフェミニズム運動にとってどのような意味を持つのか、理解を深めてみましょう。
2026年2月25日付

フェミニズムには、公式なルールブックなど存在しません。階層構造も、それを統治する機関も、公式な会合もありません。
フェミニズムは、ジェンダー平等へと向かう道の途上に存在し、さまざまな形をとる「運動」です。それは、あなたのような方々や、何世代にもわたる女性の権利の擁護者たち、そして私たちが生きる時代背景によってかたち作られています。実際、これを「フェミニズムたち」と呼ぶ人もいます。
絶え間なく進化を続けるフェミニズムの目標はただ一つ、すべての女性と少女のための平等に向けて社会を動かし、ひいては、「すべての人にとってより平等な世界を築くこと」です。
フェミニズムの定義とは?
フェミニズムとは、ジェンダーに関わらず、すべての人が平等な権利と機会を持つべきだ、という信念です。
実に単純なことです。フェミニズムには様々な理論や実践があり、政治的、経済的、社会的な思想の流派も多岐にわたりますが、フェミニズムの根本原則は「平等」です。
そして、現代の「交差性フェミニズム」において、私たちが意味する「平等」とは、性自認、性的指向、人種、階級、民族を問わず、すべての人の平等を指します。
フェミニストとは誰のことでしょうか?
フェミニストとは、すべての女性や少女が男性と同等の権利と機会を持つべきだというシンプルな信念を持ち、それに基づいて行動する人のことです。そして、誰でもフェミニストになることができます。
フェミニストになる理由は人それぞれです。(今からでも遅くはありません!)他の肩書きと同じように、自らをフェミニストだと誇りを持って公言する人もいれば、フェミニストの価値観を持ちながらもその呼び名を使わないことを選ぶ人もいます。そして、固定観念がありますが、それとは異なり、男性を嫌う人がフェミニストではありません。

「若者、特に少年たちを巻き込んで、フェミニストのリーダーシップを真に推進し、ジェンダー平等と人権の完全な実現のために闘うことが重要です。」
—イシャーン・シャー、国連グローバル・リード・ネクスト・ジェネレーション財団フェロー
フェミニストの視点――それはどういう意味でしょうか?
フェミニストの視点やレンズを用いるというのは、何を意味するのでしょうか。それは、あらゆる問題に対して、女性の生活の中で作用しているジェンダーの力学――つまり、女性よりも男性を優遇しがちな社会的、政治的、経済的な相互作用――を考慮してアプローチすることです。それは、「女性や少女たちにより平等な権利と機会をもたらすためには、こうした権力構造にどう対処すべきか」と問いかけるものです。
なぜフェミニストのレンズを用いるのでしょうか?それは、歴史的に(そして現在も)、多くの社会のルールや規範が、男性によって、男性のために形づくられ、徹底されてきたからです。それが家父長制であり、それがジェンダーの不平等を助長しているのです。
男性の視点、ニーズ、そして好みが、私たちの生活を支配する多くの制度、法律、規則――公式・非公式を問わず――を形作っています。例えば、医学研究が男性の平均値を基準に行われていること、AIがジェンダーバイアスを含むデータセットを学習させられてきたこと、介護労働やその他の「女性的」とされる仕事が低賃金であるか、あるいは全く報酬が支払われないことなどです。
こうした不平等な力関係は、男性や少年たちに有利に働いています。フェミニスト的アプローチとは、誰が権力を持っていて、誰が持っていないのか――そしてその理由を考察するものです。

「世代を超えた対話、そして学びや理解、フェミニストとしての連帯の交流……それらは、私たちが共に家父長制に立ち向かい、私たちの共有の歴史を知り、前進することを可能にしてくれます。」
—ラベア・ナシリ(人権活動家、フェミニスト学者)
フェミニズムは実際にはどのような形をとるのでしょうか?
フェミニズムを実践するとは、まず、意思決定の場に女性や少女を参加させ、彼女たちが自分たちに影響を与える問題について主導権を握れるよう力を与えることです。実際、参政権運動を含め、多くの女性運動は、女性の自立が否定されていた状況から生まれました。
ケア労働を例に挙げましょう。家庭や地域社会において、子どもや高齢者の世話をする人たちは、社会と経済を支え、すべての人々の利益に貢献しています。ケア労働をフェミニズムのレンズを通して見ると、こうした責任の大部分が女性や少女に課されており、多くの場合無償であり、時には他の個人的・職業的な機会を犠牲にして行われていることがわかります。
例えば、フェミニズムを実践するとは、ケア労働の価値(一部の国ではGDPの40%を占める)を認め、ケア労働を行う女性たちが政府や雇用主のケア労働関連政策に影響力を行使できるようにすることです。言い換えれば、フェミニストのレンズを通して見ることで、政策があらゆるジェンダーの人たちのニーズを平等に考慮するようになるのです。
歴史と文化を越えたフェミニズム
歴史を通して、フェミニズム運動は、地域や文化の枠を超え、女性の権利、正義、そして平等を求めて闘い続けてきました。
初期のフェミニズム運動は、脱植民地化や独立運動にそのルーツを置いていました。フェミニズムは、単に女性の権利を追求するだけの運動ではなく、植民地による搾取や占領を批判し、反人種差別闘争にフェミニストの視点を投げかけたものでした。
その中には多くの示唆に富む事例があります。1800年代の独立前のインドにおいて、夫を亡くした女性の権利や女子教育を保護する法律を制定させたフェミニズムと社会改革から、既に1918年に黒人女性の権利を擁護する初めての組織「バントゥ女性同盟」が立ち上げられていた南アフリカの独立後のフェミニズムや、1929年に不当な税制の改革を勝ち取ったナイジェリアのアバ女性暴動にいたるまで、その例は枚挙にいとまがありません。
1893年のニュージーランドを皮切りに、19世紀には世界各地の女性たちが国政選挙での投票権を求めて闘い、それを勝ち取りました。アメリカ合衆国における「第一波フェミニズム」も、参政権運動と密接に関連したものです。
1960年代から1970年代にかけての女性解放運動は、教育、仕事、公的生活における女性の選択肢をさらに広げました。1990年代には、「交差性フェミニズム」という考え方が、人種差別、階級差別、障がい者差別、同性愛嫌悪、その他の差別に、性差別がどのように絡み合い、そうした差別を悪化させているかに人々の注目を集めました。
今日、フェミニズムは引き続き交差性を基盤としており、根強く残る問題や新たな課題—(性的暴行やボディ・シェイミング、ホモフォビアやトランスフォビア、そして新たな形態の暴力をもたらしているデジタル暴力)に立ち向かっています。

「黒人女性は、社会を変革し、規範や基準を作り変える力を持つ、強力な政治的主体です……私たち全員が、生涯を通じて、抵抗する方法を見出そうとしてきました。」
—ルシア・ザビエル(フェミニスト・反人種差別活動家)
なぜ今なおフェミニズムが必要なのか?
フェミニズムは、かつてないほど重要な意味を持っています。なぜなら、世界中でジェンダー平等を完全に実現した国は一つもないからです。
世界中で、多くの女性や少女が依然として基本的な人権を享受できていません。衝撃的な数字があります:
- 女性の3人に1人が、生涯のうちに身体的暴力または性暴力を経験している
- 少女の5人に1人が18歳未満で結婚させられている
- フェミサイド(ジェンダー関連の動機による意図的な女性の殺害)の10件中6件は、女性や少女の家族、あるいは親密なパートナーによって行われている
- 女性が持つ法的権利は、男性の3分の2未満に留まっている
- 全国の半数において、レイプに対する法的基準として「同意」が依然として採用されていない
現代の最も差し迫った課題―平和と安全保障、移民、極度の暴力―は、男性や少年たちとは異なる形で、そして時にはより直接的に、女性や少女たちに影響を及ぼします。ジェンダーに関するデータへの慢性的な投資不足もまた、こうした不平等への対処を困難にしています。
女性に対する反動は起きているのか?
現在、フェミニズム運動は、ジェンダー平等に反対する巨大な反動の波に直面しています。政治指導層におけるジェンダー平等や生殖に関する権利など、大きな進展を遂げてきた一部の国々で、女性の権利の進歩を後退させかねない反フェミニズム的な反発が起きています。UN Women(国連女性機関)の最近の調査は、こうした反動が、世界的に人権や法の支配を損なっている反民主主義的な運動の台頭と密接に結びついていることを示しています。
一方、活動家やジャーナリスト、被害者らが自身や家族の安全に対する脅威が高まっていると報告する中、ここ数年、女性団体への資金援助は大幅に削減されています。

「フェミニストのストーリーテリングは、抵抗の一形態だと思いました。誰の物語が語られ、誰の物語が抹消されるかということは、常に極めて政治的なのです。」
—スシュミタ・S・プリタ(フェミニスト・ジャーナリスト)
あなたはフェミニストですか?
女性の権利運動には、支援者が必要です。あなたの準備はいかがですか?
まずはここから始めましょう:
- 知りましょう:ジェンダー平等についての理解を深めましょう。UN Womenが提供する豊富なリソースを活用してください。読みやすい解説記事や、年次報告書『ジェンダー・スナップショット』のような詳細なレポートなどがあります。
- あなたが関心を持つ問題にフェミニストの視点を当ててみましょう:ジェンダーと気候変動はどのように関連しているのでしょうか? オンライン上で女性や少女として生きることはどのようなものなのでしょうか?女性は自分の未来、あるいは自分の身体さえも完全にコントロールできているでしょうか?なぜ女性の収入は男性より少ないのでしょうか?なぜ科学、メディア、政治の分野には女性の数が少ないのでしょうか?あなたが暮らす地域で、女性や少女たちが直面している障壁について考えてみてください。
- 自分のコミュニティを見つけるか、あるいは作りましょう:フェミニズムの歴史は、私たちが協力し合うとき、どれほど大きな力を発揮できるかを証明しています。自分が関心を持つ課題に取り組んでいる地元の団体やオンライン上の組織を探してみましょう。公共の場や家庭での安全、スポーツやプログラミングにおけるジェンダー平等、選挙権や立候補する権利など、どのような課題であれ、フェミニストの視点を持つことで複雑な問題に対してより包括的な解決策を理解できるようになります。そして、政治制度が機能しない場合でも、女性主導組織はしばしば社会を前進させてくれるのです。
- アドボカシー(擁護)活動をしましょう:政府、機関、企業の意思決定者に対して、女性の機会への投資、女性の権利の保護、そしてジェンダー平等に向けた取り組みの加速を求めましょう。
女性の地位委員会(CSW)の設立当初から、フェミニストたちは国連における様々な画期的な瞬間をつくり出してきました。その中には、「女性の権利は人権である」という認識の定着や、15年前のUN Women(国連女性機関)の設立などが含まれます。UN Womenは、世界中の女性運動と連帯し、すべての女性と少女の権利とエンパワーメントのために活動しています。
原文:https://www.unwomen.org/en/articles/explainer/what-is-feminism
