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【プレスリリース】父親が取得できる有給の育児休暇は母親の8分の1――そして、その代償は家族や社会全体が支払うことになる

UN Women(国連女性機関)と世界銀行グループが発表した政策提言書によると、
「親の役割における格差(parenthood gap)」は、母親だけでなく、子どもや父親にも悪影響を及ぼしている。

2026年10月22日付

ニューヨーク発――本日発表されたUN Womenおよび世界銀行グループの「女性・ビジネス・法律(WBL)」プロジェクトによる最新の政策提言書『育児休暇から保育サービスにいたるまで:女性、家族、経済にとって有益なケアシステムの構築』によると、世界中の多くの地域で、父親よりも母親に対して大幅に多くの有給休暇を認める施策がとられ続けています。こうした施策は、育児ケアの責任の不平等を助長するとともに、家族、子ども、そして経済にとってのメリットを制限しています。

母親の有給休暇について、190の経済圏のうち、およそ3分の1にあたる61の経済圏で、国際労働機関(ILO)が定める14週間という基準が満たされていません。また、6つの経済圏では、依然として、母親に対する有給休暇が一切保証されていません。一方、父親に対する有給休暇を保証していない経済圏は66に上り、母親の場合のわずか6つとは対照的です。父親に有給休暇を付与している124の経済圏のうち半数では2週間未満の休暇しか提供されていません。これを平均すると、母親が取得できる有給休暇は父親の約8倍に上ります。

最近の研究では、男性が育児ケアにもっと深く関わりたいと望むケースが増えています。父親の87%は「必要な支援が不足している」と回答しており、83%は「勤務先が柔軟な働き方の制度を提供していない」と報告しています。また、64%以上が「公的保育サービスを拡充するための増税を支持する」と回答しています。

「ケアは私たちの家族、社会、経済を支えていますが、依然として女性がその負担を不均衡に背負い続けています。ケアの価値の評価と分担のあり方を変革してはじめて、私たちはジェンダー平等を達成し、女性と少女の人権とエンパワーメントを実現できるのです」と、UN Womenのニャラザイ・グンボンズヴァンダ事務局次長は述べました。

親の役割における格差は、親が職場復帰した後も長期にわたって家庭生活に影響を及ぼします。父親が育児休暇を取得すると、その後も長期的に父親が育児や家事をより多く担うようになり、1日あたり平均して男性の2.5倍多くの時間を無償のケア労働に費やしている女性の負担を軽減することにつながります。

「親の役割における格差を解消するには、公平な育児休暇・介護休暇の制度に加え、父親によるケアの公平な分担を可能にし促進する政策と社会的保護の提供が必要です」と、UN Women事務局次長は続けて述べました。

父親が育児休暇を取得することは、母親が有給の仕事に就き、収入を得る能力を支えることにもつながります。実際、父親の育児休暇取得は、民間企業における母親の収入増加や就業率の向上と関連しています。より多くの男性が育児休暇を取得することは、職場の風土を変えることにもつながり、女性の同僚たちが直面する「母親ペナルティ」(母親であることによる不利益)を軽減する可能性があります。

父親が育児に関わるよう促されると、子どもたちにも利益がもたらされます。ある分析では、父親がより積極的に育児に関わることと、子どもの認知機能、言語能力、感情のコントロール、行動面の向上の関連性が示されています。

ケアは、親としての役割にとどまりません。研究によると、子どもを育てている多くの親が、高齢の親族や友人、あるいは地域社会の他の人たちをも支えています。親の約4人に1人が、子どもと高齢者の両方のケアを担っており、その多くは、ほとんど、あるいは全く支援を得られていません。こうした責任の重複は、人生のあらゆる段階における多様なニーズに対応できるケアシステムの必要性を明確に示しています。

世界が2026年10月29日に「ケアとサポートに関する国際デー」を迎えるにあたり、UN Womenおよび世界銀行グループの「女性・ビジネス・法律(WBL)」プロジェクトは、差別的なジェンダー規範に異議を唱え、男性や少年をケアの担い手として認識し、ケア労働の平等な分担を促進するケアシステムの構築を呼びかけています。

UN Women(国連女性機関)について                       
UN Womenは、女性の権利、ジェンダー平等、そしてすべての女性と少女のエンパワーメントを推進するために存在しています。ジェンダー平等に関する国連の主導機関として、ジェンダー格差を解消し、すべての女性と少女のための平等な世界を構築するために、法律、制度、社会的行動、支援のあり方に変革をもたらします。私たちは、常に、あらゆる場所で、女性と少女の権利を世界の前進の中心に据え続けています。なぜなら、ジェンダー平等はUN Womenの活動内容であるだけでなく、私たちの存在そのものだからです。

原文:https://www.unwomen.org/en/news-stories/press-release/2026/10/fathers-get-one-eighth-of-the-paid-parental-leave-of-mothers-and-everyone-pays-the-price