緊急支援のお願い! 新型コロナウイルス感染症は先進国からさらに発展途上国へと、非常なスピードで拡大しています

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2020年4月25日

「私たちは何もないので怖いです。石鹸やマスクなどの十分な衛生用品に加えて、医師や看護師が必要です。」ロヒンギャの難民キャンプで働くボランティア、モビナさんは訴えます。

このような難民キャンプばかりでなく、途上国では新型コロナウイルス感染対策の医療体制も、衛生用品も十分ではありません。女性であるという理由で命の危険にさらされている人々も存在します。医療現場の混乱により妊婦の医療ケアが後回しにされたり、女性の貧困化がさらに悪化したり、女性が家庭内暴力や性的搾取を受けたり・・・新型コロナウイルス感染症は女性に深刻な影響を与えています。

新型コロナウイルス感染症のような危機に際し、社会におけるジェンダー不平等は、女性にどんな影響を与えるのでしょうか?
・経済が低迷すると、自営業や非正規雇用など不安定な状況にある女性の貧困化がさらに進みます。
・医療や福祉の現場では、さらに女性への負担が増え、感染のリスクが高まります。世界的にみて、女性は医療や福祉の最前線で働く労働者の70%を占めています。
・感染や生計手段喪失のリスクが高まると、「性と生殖に関する健康」へのアクセスに影響が及び、健康が脅かされます。
・緊急事態下で家庭が緊張状態に置かれると、家庭内暴力や性的搾取が増加します。
この危機におけるUN Womenの役割は?
今、UN Womenは、新型コロナウイルス感染症への対応において、ジェンダー不平等がどのような状況を生み出しているかを、要因を含め最新の情報を各国政府、NGOなどに提供し、発信しています。そして、WHO及び国連の国別チームと緊密に協力して、このパンデミックとの闘いの最前線で、女性の強靭さや回復力をサポートするリスク緩和策を提供するよう努めています。

主な支援策は?
特に医療体制の乏しい、そして社会的保障の手薄な、経済的打撃の大きい国・地域を最優先に、WHOをはじめとする,人道支援組織と連携して、女性・少女への状況を分析し、女性へのリスク緩和をはかる支援を進めます。
・ ジェンダーに基づく家庭内暴力を防止するためのサービスやシェルターを提供します。
・ 困難な環境にある、マイノリティ、障害のある家族を持つ女性世帯、移民、難民、先住民の女性や少女たちが感染リスクにさらされないように、医療支援やさまざまな教育プログラムを実施します。
・ 優先的対象地域:南アフリカ、エチオピア、ケニヤ、マリ共和国ナイジェリア、ルワンダ、セネガル、カリビアン諸国、ハイチ、アフガニスタン、 バングラディシュ、ミャンマー、アルバニア、コソボ、イラク、レバノン、パキスタンなど。

国連ウィメン日本協会からの緊急支援のお願い
国連ウィメン日本協会は、世界で活動するUN Womenを支援するため、新型コロナウイルス感染症の打撃を受けやすい、最も脆弱な女性・少女が救われるように、そして世界中の女性に安心と希望が届けられるよう、皆様からの支援をお願いしています。新型コロナウイルス感染症の収束がジェンダー不平等の終焉にもつながることを切に願って止みません。皆様のご厚志を賜りたくよろしくお願い申し上げます。                                  

国連ウィメン日本協会
理事長 有馬真喜子

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カテゴリ: ニュース , 国連ウィメン日本協会

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