COVID-19最前線で活躍する女性 達の声:「第1話:アルバニアの女性医師の話」

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2020年4月28日

2020年4月8日
世界中の半分、つまり90ヵ国、40億人の人達が外出禁止勧告によって在宅を余儀なくされています。世界はウィルスの拡散を防ぎ、感染者を治療するため緊急対応に追われ、経済もかってないような損失を被っています。
COVID-19は我々皆に影響を与えているにもかかわらず、これに関する決定はほぼ男性によってなされ、聞こえてくる声も男性ばかりです。実際には医療の最前線で働く多くは女性で、隔離やロックダウン(都市封鎖)で影響を受ける産業―旅行、観光、食品生産―は多くの女性従業員を抱えています。女性への介護負担―すでに男性の3倍になっているのですが―も急激に増加しています。
UN Womenはこのパンデミックの最前線で働く女性たちの声を皆様にお届けしています。欠かすことのできない働き手、介護者、ジャーナリストなど、ここに何人かのヒーロー(ヒロイン)をシリーズでご紹介しましょう。
第1話:アルバニアの女性医師の話
第2話:タイの女性入国管理官の話
第3話:タイの女性食料配達業者の話
第4話:東チモールの女性ジャーナリストの話
第5話:ネパールの女性病理医の話.

国連ウィメン日本協会からの緊急支援のお願い
国連ウィメン日本協会は、世界で活動するUN Womenを支援するため、新型コロナウイルス感染症の打撃を受けやすい、最も脆弱な女性・少女が救われるように、そして世界中の女性に安心と希望が届けられるよう、皆様からの支援をお願いしています。新型コロナウイルス感染症の収束がジェンダー不平等の終焉にもつながることを切に願って止みません。皆様のご厚志を賜りたくよろしくお願い申し上げます。                                  

国連ウィメン日本協会
理事長 有馬真喜子
寄付はこちらへ→ https://www.unwomen-nc.jp/donation/#kifu

第1話:エンテラ・コロバニ、アルバニア、ティラナの医師

エンテラ・コロバニはアルバニア、ティラナの医師で、現在COVID-19に感染した患者の治療にあたっています。写真:エンテラ・コロバニ石提供

「看護師こそ本当のヒーローです」とアルバニア、ティラナの感染症病院でCOVID-19感染者の治療にあたっているエンテラ・コロバニは言っています。
「彼らはもっとも大変な仕事のほとんどをこなししている最強のサポーターです。身に着けるのはもちろんそれを着て働くのが難しい特別な保護具を付けて、終わることのないシフトをこなしています。彼らの仕事は、患者のベッドメーク、セラピーの提供、テストの実施、書類の作成などを含み、決して終わることがありません。私は彼らに心から感謝しています」
コロバニ医師と同僚は、アルバニアで最初の2例が見つかった3月9日以来、COVID-19の最前線でその対応にあたっています。女性達は、介護を担う欠かすことのできない働き手で、感染のリスクが高まっています。現在、アルバニアの感染者の約12%が医療従事者です。
「毎日、同僚や友人がCOVID-19に感染していくのを目にしており、それが私たちの最大のチャレンジです。」とコロバニ医師は語ってくれました。
病院の医療スタッフは皆以前よりずっと長い時間勤務するようになっています。医師である彼女の夫も例外ではありません。コロナウィルスパンデミックは家庭に今までにないような過重な負担をかけています。配偶者が医療やその他、欠かすことのできないサービスの提供者であるときはなおさらです。
コロバニ医師と彼女の夫はパンデミックがアルバニアで発生して以来息子たちに会っていません。「夫と私は同じ病院で同じ仕事をしているので、息子や他の家族への感染のリスクが非常に高いのです」と彼女は説明しました。病院で長時間勤務して二人が帰宅すると、家はがらんとしています。「でも愛する家族に感染させないために距離を置いた方良いので、これで良いのです」と付け加えました。

カテゴリ: ニュース , 国連ウィメン日本協会

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