ジェンダー平等を加速するコミットメントとアクティビズムを確認し、「平等を目指す全ての世代のためのフォーラム」メキシコ、閉幕(抄訳)

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2021年4月7日

2021年3月31日

  • 若者・フェミニストの運動が呼びかけを行動に移す助けとなる
  • 模範となるコミットメントをすることで、今回のフォーラムのトーチを6月30日のパリフォーラムにつなげる
  • 行動連合(アクションコアリション)の立ち上げ:ジェンダー平等に向けたグローバルな計画

Originally published on forum.generationequality.orgforum.generationequality.orgから掲載

行動連合の青写真とジェンダー平等のための新しいコミットメントを公開して、「平等を目指す全ての世代のためのフォーラム」メキシコが閉幕 写真;UN Women/Dzilam Méndez

メキシコシティ、2021年3月31日―行動連合の青写真とジェンダー平等のための新しいコミットメントを公開して、「平等を目指す全ての世代のためのフォーラム」メキシコが閉幕しました。これによって今回のフォーラムのトーチが6月30日に開幕するパリフォーラムに渡されることになります。若者・市民社会のリーダーは、また2026年のビジョンを立ち上げ、フェミニスト運動の進む道を示しました。このような進展が可能になったのは、政府、市民社会、フェミニスト・若者の運動、民間部門、慈善団体、国際機関の世代を超えた活発な連携のおかげです。

メキシコシティで3月29-31日まで開催されたフォーラムには85ヵ国から250人のスピーカーを含む10,000人が参加し、ジェンダー平等のためのアクションと運動にさらなる活力を与えました。新しい世代の参加を促すという精神を反映して、参加者のほぼ半分が30歳以下でした。この会議は、COVID-19が「ジェンダー平等危機」をさらに悪化させ、女性の権利への投資が欠かせなくなるという懸念の中で開催されました。ランドマークとなる北京女性会議と行動綱領から4半世紀がたち、フォーラムはその完全な実現に向けた努力を再燃させることを目指しました。

同フォーラムを共催したメキシコ政府を代表して、マルセロ・エブラルド外務大臣が閉会の辞を述べ、COVID-19 によってさらに悪化した不平等を是正していく上での道しるべとなる、フェミニズムのビジョンを披露しました。「フェミニズムとは、強く不可思議な楽観主義です。それは昔から続いている状況への不満であると同時に、全てを変えていこうとする絶えることのない願望なのです。私たちの行く道は、フェミニズムが導いてくれた弾みをとらえ、社会を変え、決して楽観主義を捨てないことです」

閉会では、更に取り組みを強化する努力にインスピレーションを与える様々なコミットメントも披露されました。 これはパリフォーラムの中核をなすことになるでしょう。

  • メキシコの国立女性研究所(INMUJERES)は、UN Womenとパートナーシップを組んで、女性の経済的機会を奪い、パンデミックによってさらに増加したケアワークの重荷に果敢に立ち向かうため、ケアワーク連合(Alliance for Care Work)を立ち上げました。
  • Women Moving Millions(女性慈善活動団体)は、行動連合のアジェンダ全体を支援するため、パリフォーラムまでに1億USドルを拠出すると約束しました。
  • フォード財団、Equality Fund(平等基金)、カナダ政府は、ジェンダー平等達成にはフェミニスト基金が必須であることを表明して、戦略的パートナーシップを組みました。これには以下のことが含まれます。①フォード財団がEquality Fundに1500万USドルを拠出、②持続可能なフェミニスト運動グローバル連合を発足させる計画の策定、③カナダ政府が「国連女性に対する暴力撤廃信託基金」に1000万USドルを拠出

「平等を目指す全ての世代のためのフォーラム」の枠組み中で、メキシコ政府はジェンダー平等の友達グループを立ち上げました。これには様々な場でジェンダー平等を推進していこうとする国連加盟20カ国が参加しています。

フォーラムで約束された重要な取り組みは、市民社会、若者・フェミニスト団体の要求にこたえるもので、行動連合のグローバル推進計画青写真にも対応しています。行動連合は、多様なステークホルダーのパートナーシップで、経済的権利から女性に対する暴力撤廃まで、ジェンダー平等を加速していく上で必要なアクションを提示しました。この詳しいドキュメントはこちらからご覧になれます。

「わたしたちが求めているものは、野心的ではありますが公正であり、ごく当たり前のことです。それは過激・急進的というわけではありません。むしろベースラインとなるもので、それがまったく普通のことになるべきです」とプムズィレ・ムランボ=ヌクカUN Women事務局長は述べています。「いまこそ社会全体にジェンダー平等を広めていく時です。私たちは、アライシップ(社会的に虐げられている集団を理解、支援すること)を信じます。不正な行為を見た時に、傍観者になってはいけません。権力・リソース・影響力を支配する人たちは「平等を目指す全ての世代のためのフォーラム」のチャンピオンになり、行動連合の熟考されたアクションを実行していく上で、私たちのパートナーになってほしいものです。この変革の青写真を実行していくには投資が必要で、権力を保持していて、私たちの野心を実現していける人がリードしていく必要があります」

メキシコのフォーラムは平等という朽ちることのない遺産への道をつけ、6月30日から7月2日まで開催されるパリフォーラムへつなげています。世界がCOVID-19パンデミックから復興し始めると、パリで続けられる努力によってジェンダー平等社会を構築しようとするコミットメントはさらに強固になって前に進んでいくことでしょう。

フランス政府のジャン=イヴ・ル・ドリアン外務大臣は次のように述べています。「今日構築していかなくてはならない新しい多国間主義は、私たちが力を合わせてどのように女性・少女の権利を守ってさらに広めていけるかによって評価されます。目に見える進歩・成果が必要です、しかも早急に。この成果は、私たちが活動を続ける限り、手の届くところにあります」

このフォーラムを立案してきた市民社会や若者のリーダーたちは、閉会の辞で将来への抱負を共有しました。カメルーンのWfac事務局長は、「真の変革を起こすようなアクション」を呼びかけ、参加者に「ジェンダー平等を現実のものにする最初の世代になろう」と訴えました。スリランカの青年アクティビストは、「平等を目指す全ての世代のためのフォーラム」は、「ステレオタイプを打ち破り、障害を乗り越えて、正義を求め、人権のために戦う私たちすべての声の結集です。誰も取り残してはいけません。私たちは活動を辞めません。それが私たちの今であり、将来でもあるからです」と述べています。

カテゴリ: ニュース

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