平等を目指す全ての世代の活動:社会の課題に声をあげるマーケティングコミュニケーションのスペシャリスト、ローラリンさん

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2021年5月12日

女性の権利を向上させるために、世界中で何十億もの人たちがジェンダー平等の歴史の流れに乗って日々声をあげ、立場を表明し、結集して、大小さまざまな活動に取り組んでいます。これが、平等を目指す全ての世代の活動です。

2021年4月14日

平等を目指す全ての世代の活動

声をあげるのは全ての人の権利です。適切な目的のために効果的に、長期的に行使しましょう。

ローラリンさん。マレーシア、クアラルンプールにて(2021年3月16日) 写真:マキッサ・スミートン

声をあげるのは全ての人の権利です。適切な目的のために効果的に、長期的に行使しましょう。

私が平等を目指す全ての世代の活動に参加することになった背景

職場での嫌がらせやセクシュアルハラスメントを繰り返し経験し、ようやく警察に通報することにしました。最後のできごとでは心の支えを失ってトラウマとなり、組織に裏切られたという気持ちと怒りの感情に付きまとわれるようになってしまいました。

幸運だったのはジェンダー平等を目指す活動をしているグループに友達がいて、トラウマから回復するための手段があることを教えてくれたことです。更に友達の話を聞いて、ここまではびこっている問題にもかかわらず十分認識されておらず、また教育もされていないことを知りました。(メッセージボード)

そこで私自身ソーシャルメディアをよく使い、企業のマーケティングコミュニケーションを手伝ってきたことから、自分のスキルをもっと有効に使うべきだと強く感じました。社会的大儀のメッセージをより効果的に伝えるために必要な課題を探し始めてたどり着いたのが、マレーシアの国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のボランティア活動でした。

ソーシャルメディアを通してできるだけ多くの人とつながりをもち、私が経験した状況、あるいはそれよりももっとひどい状況におちいることを防ぐ活動をしています。また、同じような経験をした人には、私自身の経験を話して、決して一人ではないということを伝えました。

責任をもってソーシャルメディアを使う

インターネット上にはあらゆる情報があふれかえり、中には不適切な情報もあります。
投稿するときに、その情報が及ぼす影響まで考える人はほとんどいません。
インターネットに投稿されたコンテンツの利用には気をつけましょう。
信頼できる情報源を見つけましょう。ソーシャルメディアや動画など、1つの情報源に頼ってはいけません。特に性的暴力を美化しているものには気をつけましょう。

古い考え方をやめる

男性優位の考え方を後押しするのはやめましょう。これは、大人、子供、男性、女性にかかわらず全ての人にあてはまります。
そのためには言葉を言い換えるという簡単なことから始めてみましょう。例えば「彼女がレイプされた」ではなく「彼が彼女をレイプした」とか、「娘を守る」ではなく「息子を教育する」という風に言い換えてみましょう。

男性優位の考え方を捨て去って前に進みましょう

男性は、男性優位の考え方がいかに女性・少女への暴力を誘発しているかを学ぶべきです。
男性は有害な考え方やふるまいを捨て去り、攻撃や暴力よりむしろ共感することを当たり前にするべきです。そうすることで女性の味方になれます。他の男性が性差別的な発言や女性嫌いの発言をしたり、セクシュアルハラスメントをしたり、女性に上から目線でものを言ったり、不適切なふるまいをしたりするときには立ち向かってください。

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マレーシアのクアラルンプールに住むフィリピン人のローラリンさん(33歳)は、世界各国の学術機関やイベント主催者にイベントやデジタルマーケティングに関するソリューションを提供する仕事をしています。仕事以外では、社会の課題について声をあげています。UN Womenのアジア太平洋地域事務所と世界デザイン機構が企画した平等を目指す全ての世代のデザインチャレンジに参加していて、自分が伝統的な家父長制とかかわりがあると思われたくないので、父方の姓ぬきで名前を呼んでもらうようにしています。

(翻訳者:外山 宗博・実務翻訳スクール)

カテゴリ: ニュース , 国連ウィメン日本協会

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