ウガンダで重要な法改正案が議会で可決。女性に対する暴力の根絶に向けて前進

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2021年10月1日

2021/08/23

女性と少女に対する暴力をなくすには、時代遅れの差別的な法律を見直すことが不可欠です。ウガンダの女性運動は、2021年、すばらしい成果を成し遂げました。

2019年、UN Womenのプロジェクトで配布された種子でチアを共同栽培。収穫時に畑に立つウガンダ北部の女性。2021年の相続法改正案は、土地の相続権に関するジェンダーの不平等に対処するもので、改正法は女性と少女に土地と財産の権利を認めています。写真:UN Women/エバ・シバンダ

何十年にもわたるロビー活動やアドボカシー活動を経て、今年、ウガンダの女性運動に、祝うべき理由できました。それは、時代遅れだった2つの法律の改正案を議会で通過させることができたことです。

3月に通過した相続法改正案は、相続や土地所有の際に男性が優先されるという法律により、少女や女性が直面してきた歴史的な差別に対処するものです。収入の可能性もなく、安全な家を建てるための土地もないため、多くの女性や少女は暴力を受けやすい状況に置かれてきました。

「元の法律には男女のギャップがありました。ウガンダでは、財産の所有権は男の子どもや親戚に贈与する形で相続されていました」と、ドメスティックバイオレンス防止センター(CEDOVIP)のティナ・ムスヤ事務局長は説明します。「お金を持っていない多くの女性や少女は、土地を買うことができませんでした。また、未亡人は家族から家を追い出されることもしばしばありました」と付け加えました。

「新法はこうしたギャップを解消するもので、子ども(男児でも女児でも)にも財産を所有する権利が認められるようになりました。この法律は、家族に依存している人を守り、女性の権利を守るために大いに役立つでしょう」とムスヤ事務局長は言います。

その数日後の4月には雇用法改正案も可決され、すべての雇用主に職場でのセクシャルハラスメントを防止する対策を講じること、従業員に対する虐待、ハラスメント、暴力を禁止することが求められるようになります。

「この法律は、無給の家事労働者に対処したものです。これで、家事労働がフォーマルな仕事として認められ、賃金が支払われ、虐待から保護されることになります。虐待を報告する仕組みも用意されます」とムスヤ事務局長は言います。「また、性的虐待や搾取を受けやすい小規模なインフォーマルビジネスで働く多くの女性を含む、すべての従業員を保護するものでもあります」。

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20年近くにわたり、ウガンダの女性運動は、ジェンダーの平等と女性の権利を妨げている政策や法律のギャップに注目してきました。差別的な法律を変えるための闘いの重要性を認識し、UN Womenは、複数年にわたる「女性と少女に対する暴力をなくすためのEU-国連スポットライト・イニシアティブ」の一環として、2019年、CEDOVIPをはじめとする女性の権利団体にリソースと支援の提供を開始しました。

「ドメスティックバイオレンス法連合の調整役として、CEDOVIPがこれらの法案成立に向けた活動に参加することが重要でした」とムスヤ事務局長は言います。「私たちも、政策立案者を巻き込み、主要なステークホルダーに働きかけました。女性に対する暴力の範囲は広く、1つの法律だけでは対処できません」。

スポットライト・イニシアティブの支援により、女性の権利擁護者やメディアの能力開発が進み、国会議員との面談や議会委員会の研修も行われました。

ウガンダ女性議会協会(UWOPA)のマリー・ハリエット・ラムヌ事務局長は、法案通過時に、「この相続法改正案に関する活動は簡単なことではありませんでした」と語りました。「ジェンダーに配慮した法律の中味とそのメリットの両方を理解してもらうために、テクニカルな立場から国会議員に働きかけ支援しました。法案通過を歓迎しています」。

法案は議会を通過しましたが、次のステップはウガンダ大統領の署名を得ることです。署名後に、法律の施行段階に入ります。この法律について国民の認識を深めるための活動、同法を施行する資金の拠出を政府に働きかける活動、実施において暴力の被害者を中心としたアプローチとるために司法・法と秩序の分野における制度変更を促す活動など、スポットライト・イニシアティブは引き続き女性運動を支援していきます。

UN Womenのウガンダ女性政治参加リーダーシップ専門官であるアグリピナー・ナンデゴさんは、「これらの法案の通過は、努力と粘り強さ、そして協力の賜物です」と語ります。

「市民社会組織、UWOPA、宗教間協議会、そして個人の活動家らが尽力してくれました。また、男性国会議員からの支援も称賛に値するものでした」とナンデゴさんは言います。「こうした各組織の協力による成功は、強い女性運動があれば、政策や立法の場で何ができるかを示しています」。

(翻訳者:結城直美)

カテゴリ: ニュース , 国連ウィメン日本協会

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