国際ガールズ・デーに寄せたUN Womenのステートメント

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2021年10月15日


2021年10月11日

デジタル世代、私たちの世代

今日を生きる少女たちは、デジタル世代の一員です。アフリカのコーディング(プログラミング言語を使ってソースコードを作成すること)キャンプに参加する10代の少女から、少女の教育権を力強く主張するアフリカ少女ロボットチームのメンバーまで、少女たちはかってないほどデジタル革命を主導していく用意が出来ています。

ただこれを実現するには、少女が直面するデジタルの実態やインターネット接続、スキル、オンライン上の安全面でジェンダーによる格差を深める今のやり方を見直さなくてはなりません。世界的に見て、25歳未満の22億人は家庭でインターネットにアクセスできず、少女は真っ先に切り捨てられがちです。オンラインを利用できる人でも多くはサイバー暴力にあっています。最近の調査では31カ国の14,000人の少女の半分以上(58%)がオンライン上でハラスメントや虐待を受けています。中高所得国では、科学・数学で成績がトップクラスの少年の26%が科学・工学分野の仕事につけるのに、少女はわずか14%しかこのような仕事に就くことが出来ません。こうした現実は、インターネットや電気にアクセスできない少女や教育や実現技術へのアクセスを阻む紛争や危機状況下で暮らす少女の状況をさらに複雑なものにしています。

少女たちがデジタル革命から取り残されていくのを放っておくわけにはいきません。デジタルや識字を身に着けることは少女の教育や将来の収入に新しい可能性を開くばかりではありません。技術は、少女たちがすでにジェンダー平等、気候変動、社会正義の分野で主導している変革を実現していく上で欠かすことが出来ません。だからこそ多様な少女の声は、UN Womenとそのパートナーが平等を目指す全ての世代のためのフォーラム(GEF)の中でたちあげたジェンダー平等グローバル加速計画の作成にとても重要なのです。思春期にある少女たちは、この5年計画を立ち上げるために、世界中の市民社会リーダー、政府、企業、改革者と協働してきました。この計画にはジェンダーによるデジタル格差を埋めるための大胆なビジョンへの取り組みが含まれています。彼女たちが引き続いて「ジェンダー平等のための技術と革新行動連合」で活動し、広報していくことが成功へのカギです。

UN Womenは少女たちをデジタル革命の中心に据え続けます。具体的には、①デジタルアクセス、デジタルスキル開発をなどのイニシャティブをサポートする、②フェミニスト技術や社会的影響力のある革新へ投資する、③包括的かつ変容力を持ち、説明責任を果たせるイノベーションエコシステム(絶え間なく革新が創出される生態系システム)を構築するためにパートナーシップを締結する、④オンライン上のジェンダーに根差す暴力や差別を防止・撤廃するための新しいツールを創り出す、などを支援します。私たちはICTやSTEM分野における少女の教育権は譲れないものと主張し続けます。

今回の国際ガールズ・デーを迎え、少女たちがつながり、支援され、エンパワーされるよう、ともに活動しようではありませんか。それが実現してこそ、デジタル変革への道を少女たちと一緒に主導することが出来るのです。

カテゴリ: ニュース , 国連ウィメン日本協会

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