イン・フォーカス: 科学における女性と女児の国際デー

記事をシェアする

2022年3月13日

2022/2/9

試験管の中の苗を見つめる国際熱帯農業センター(CIAT)の農業生物多様性研究領域の研究員。写真:CIAT/ネイル・パーマー

国際社会が現在直面している最大の課題に取り組むには、あらゆる才能を活用する必要があります。新型コロナウイルス感染症と深刻な気候危機に向き合い続ける世界において、科学技術分野における女性と女児の完全で平等な参加とリーダーシップが、これまでになく重要になっています。今こそ、研究や革新への女性の貢献を認識し、固定観念を打ち破り、科学における女性と女児への差別をなくす時です。

世界全体でみると研究者のうち女性が占める割合は33%にすぎず、しかも受け取る研究費は男性よりも少なく、なかなか昇進もできません。民間企業でも同様で、テクノロジー業界で役員や技術職についている女性はほとんどいません。 人工知能に関する専門職のうち女性は22%、工学部卒業生のうち女性は28%にすぎません。  こうした明らかな女性人材の不足が、今ある問題に対して包括的で持続可能な解決策を見いだし、すべての人にとってより良い社会を築くことを難しくしています。

昨年、 平等を目指す全ての世代のためのフォーラム の場で、STEM(科学、技術、工学、数学)分野における女性と女児のための具体的な行動指針を策定するために、各国政府、民間企業、国連機関、市民社会が参加して、技術と革新に関する行動連合(Action Coalition) を立ち上げました。この行動連合は2026年までに、技術と革新の分野で働く女性の割合を倍増させ、女性と女児が、私たちの生活にかかわる最も重大で複雑な問題に対する解決策の探求に完全に参加できるようにすることを目指しています。

2月11日の 科学における女性と女児の国際デーにご参加ください。私たちは、女性の科学への完全かつ平等なアクセスと参加を要求し、世界各地において科学分野で活躍し先頭に立って行動している人たちをたたえます。

シマ・バホスUN Women事務局長とオドレー・アズレーUNESCO事務局長の共同メッセージ

科学における女性と女児の国際デーに向けた共同声明の中で、シマ・バホスUN Women 事務局長とオドレー・アズレーUNESCO 事務局長は、科学界で女性が不利な立場に置かれないよう平等の原則を実行に移すよう呼びかけました。 さらに読む➤

ソーシャルメディア

ハッシュタグ #WomenInScienceをつけて、ジェンダーに関する固定観念に反対するメッセージを発信し、STEM分野でもっと多くの女性と女児が活躍する必要があることを広く伝えましょう! 共有可能なデータカード、名言カード、STEM分野での貢献で世界を変えた女性のイラストや写真などを含むソーシャルメディアのパッケージは、 英語、フランス語、スペイン語でこちらから利用できます。

(翻訳者:早乙女由紀)

カテゴリ: ニュース , 国連ウィメン日本協会

寄付する