パキスタン支援キャンペーン: 女性・少女をパキスタン洪水支援の中心に!

記事をシェアする

2022年9月9日

2022年9月6日

集中豪雨と洪水の後のパキスタン北部にあるファティマ・グルの家。写真:UN Women/ Aziz Ullah

国土の3分の1が水没したという未曽有の災害が襲ったパキスタン、UN Womenの現地事務所から最新の情報が届きました。UN Womenは現地で女性・少女の視点を重視した緊急人道支援の活動を展開し、避難している女性、特に障がいを持つ女性など弱い立場に置かれた女性たち特有なニーズに対応しています。UN Womenの現地の活動にぜひお力をお貸しください。

この大洪水がファティマ・グルの家を襲ったとき、すべてがあまりにも早く、あっという間に起こったので、彼女は持ち物や食糧を運びだすことができませんでした。カイバル・パクトゥンクワ州北部のスワビ地区はこの洪水が襲った最初の村の一つでした。ここに住むこの年配の未亡人は、彼女の持ち物のほとんどを失ってしまいました。

写真: UN Women/Aziz Ullah

「この突然の洪水は私の人生のすべてを破壊してしまいました」とファティマは目に涙を浮かべて言いました。「私はもう家財道具も服もすべてなくしてしまったのです。ベッドも家も壊れてしまいました」彼女はすでにザカート(慈善金)で暮らしていましたが、そのうえ突然なにもなくなってしまったのです。彼女は再建する余裕がないだけでなく、生き残るための収入すらありません。

ファティマはパキスタンでの記録的な洪水の影響を受けた多くの女性の一人です。自然災害の犠牲者のほとんどは貧しい人々、特に女性なのです。パキスタンの最近の気候変動による洪水は、それを如実に表しています。6月以来のモンスーン豪雨により、国の3分の1までが水没し、推定2億4,000万人の住民のうち3,300万人が影響を受けています。約640万人が支援を必要としていると推定されています。

このような災害は、女性、少女、障害を持つ女性にとってさらに深刻です。彼らは人道支援へのアクセスが難しくなるという最大の課題に直面しています。さらに、災害時には女性と少女のニーズと脆弱性は、しばしば男性のそれとは違っています。

UN Womenパキスタンは、ファティマのような女性を洪水対応の中心に据えています。これまでのところ、UN Womenは、スワビの洪水被災女性のために避難所を用意したり、医療援助を提供したり、台所用品、生理用品など、すぐに必要となる食料以外の物資も配布してきました。さらに、若い少女、所帯主が女性の家庭、収入のない女性、障がいのある女性など、最も脆弱な女性にそれぞれ20,000PKR(91米ドル)相当の現金助成金を提供しました。

ファティマと同じ村の別の女性、ルーマニア・ビビさんは、危険に晒されていると感じており、プライバシーを保つことももはやできなくなった、と話しています。彼女の家の半分は洪水で破壊されてしまいました。「洪水で家の境界壁が壊れて夜も眠れません。壊れた壁を覆うためにベッドシーツを使ってしまっているからです」とルーマニアは語りました。

UN Womenは今後洪水対応を拡大し、シンド州とバローチスタン州、ギルギット・バルティスタン州で人命救助活動を行う計画です。サービスを拡大するのは、一時的な女性センターの提供、ジェンダーに基づく暴力(GBV)の被害者への心理社会的支援などです。自然災害が起こると女性への暴力が増大するのが常で、パキスタンも例外ではありません。

写真: UN Women/Aziz Ullah

■インターネットでクレジット決済を利用される方
以下のURLから1口1000円からでもお申込みいただけます。
https://kessai.canpan.info/org/kokurenwomennihon/donation/101056/
「団体へのメッセージ」に”パキスタン”とご支援先がわかるようにご記入ください。

■インターネットを利用されない方
以下の、郵便局からの振り込みのご利用をお願いいたします。
郵便局 振替口座番号:00240-7-43928
    口座名義:NPO法人国連ウィメン日本協会
    通信欄:「パキスタン」


カテゴリ: ニュース , 寄付・キャンペーン

寄付する