農村女性ネットワークのリーダー、ソフィア・ブルタクさんの言葉を借りれば、「農村の女性はウクライナの食料と社会保障の鍵を握っています」

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2023年3月6日

2022年3月28日

ソフィア・ブルタクさん、ウクライナの公共組合「農村女性ビジネスネットワーク」の責任者。写真:UN Women/アンドリー・マクシモフ

農村の女性はさまざまな形態の差別に直面しており、ロシアの軍事侵略の中で非常に脆弱な状況にあります。ソフィア・ブルタクさんは2016年に農村女性ビジネスネットワークNGOを設立し、現在、農民、自治団体職員などを含む300人以上の農村女性を結びつけています。そして農村女性の権利を支援し、女性農家と女性の農業ビジネスの利益により配慮した、つまりよりジェンダー視点に立った農業の振興に積極的に取り組んでいます。ブルタクさんは、2014年にロシアが最初にウクライナに侵攻して以来、農村女性は家族の世話、軍隊への食料供給、何百万人もの国内避難民(IDP)の受け入れなど、はかり知れない負担を負っていると説明しています。

このような状況下、ウクライナの農村女性は3つのカテゴリーに分けることができ、それぞれに特定のリスクと脆弱性があります。第1のカテゴリーは、ロシア軍によって一時的に占領された地域に住む女性です。彼女らは情報から隔離され、暴力の大きなリスクに直面し、危険と資源不足のために農作業を行うことができていません。獣医による家畜のためのサービスも利用できません。農作業は天候や季節に依存するため、国内の農業サプライチェーン全体も危険にさらされています。

第2は、実際に戦闘が行われている地域に住む農村女性です。深刻な治安上の懸念と人道援助のニーズにさいなまれているにもかかわらず、彼女らしか高齢者の家族や子どもたちの世話をする人がいません。彼女らは基本的な医薬品、金融、医療サービスにアクセスできず、お金はすべて農業に投資されているため、必需品を調達するための資金さえありません。電気、きれいな水、情報の不足に苦しんでいます。また、交通機関が大都市を通ってのみ利用可能であるため、避難経路からも切り離されています。

そして第3は、比較的安全な農村地域の女性で、国内避難民を受け入れています。村には宿泊施設がないため、すべての国内避難民を収容して食事を提供するスペースがありません。国内避難民のケアの負担はすべて地元の農村女性にかかっています。ほとんどの場合、これらの女性は毎日到着する何千人もの国内避難民をサポートするための工業用(業務用)調理器具を持っておらず、すべて手作業で調理する必要があります。

平時には、農村女性のために交通手段を提供し、女性が自由に移動し、医療、銀行サービスなどを含む必要なすべてのサービスにアクセスしやすくなるように努めています。また、農村女性の肉体労働を最小限に抑えるために、農機具への投資を提唱しています。戦争は、ウクライナにおける農村女性の役割がいかに重要であるかをはっきり示しました。「この危機の下、農村の女性はウクライナの食料と社会保障の鍵を握っているのです」

ブルタクさんとそのチームは、UN Women ウクライナとともに、マリウポリやハリコフなどの戦闘の激しい地域から逃れてきた国内避難民の食料を加工・生産するために必要な手作業を最小限にするため、二輪トラクターや搾乳器などの準工業用厨房機器を避難民受け入れコミュニティ向けに調達することを計画しています。

https://eca.unwomen.org/en/stories/in-the-words-of/2022/07/in-the-words-of-rural-womens-network-leader-sofia-burtak-rural-women-hold-the-key-to-ukraines-food-and-social-security

カテゴリ: ニュース , 国連ウィメン日本協会

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