「女性の権利の危機：アフガニスタン女性の声を聴き、支援し、サポートしましょう」
2023年10月3日
2023年9月26日、国連本部で開催されたアフガニスタン情勢に関する国連安全保障理事会におけるシマ・バフース国連事務次長兼UN Women事務局長のスピーチ
タリバンが2年以上前にカブールを占領して以来、この安全保障理事会は、アフガニスタンの女性と少女に向けられたさまざまな形態の抑圧を非難するいくつかの決議を採択しました。また、13人のアフガニスタン人女性から直接話を聞きました。そして、その大多数は亡命者です。彼らのメッセージは、亡命しているアフガニスタン女性を含め、世界中のアフガニスタン女性が尊厳と敬意を持って自由で平等な生活を送る権利を望んでいる、ということです。
昨年中、UN WomenはUNAMA(国連アフガニスタン支援ミッション)およびIOM(国際移住機関)と協力して、アフガニスタン国内のアフガニスタン女性と定期的に協議し、女性、平和、安全保障の議題で要求されているように、女性を国際的な意思決定の中心に据えるよう努めてきました。
女性たちは、この第四半期、教育へのアクセスが依然として最優先事項であると再び、私たちに言いました。勉強すべき若い女性と少女の5人に4人以上が学校に通っていません。学校に行けないことの生涯にわたる影響は、教育を受けられていない女性や少女だけでなく、その家族やコミュニティにとっても過小評価することはできません。
アフガニスタン国内に住む女性の要求の多くは変わっていませんが、私たちの緊急の注意を必要とする3つの顕著な変化があります。
第一に、意思決定に対する女性の影響力は、国や州レベルだけでなく、劇的に縮小しています。コミュニティ、拡大家族、世帯レベルでは、女性は意思決定ができる範囲と権限が大幅に削減され、最も縮小しています。これは、貧困の増加、女性の財政的貢献の減少、タリバンによる超家父長制のジェンダー規範の押し付け、および女性の孤立の高まりによって引き起こされています。私たちの協議では、少なくとも週に1回は肉親以外の女性と会ったと報告した女性はわずか22%であり、大多数は家族やコミュニティの他のメンバーとの関係が悪化したと報告しました。これは女性のメンタルヘルスを危険にさらし、ジェンダーに基づく暴力のリスクを高めます。
第二に、女性たちによると、女性たちに生活に対する制限のリストが増え続けることに加えて、 タリバンが女性たちの家族の男性を含めた男性たちにタリバンの法令を 執行する責任を負わせるにつれて、これらの制限はより頻繁にそしてより厳しく施行されていると私たちに言います。これらの継続的な制限により、とりわけ、児童婚と児童労働の増加が見られます。
第三に、1年前は、特に働く女性の安全とセキュリティの向上が2番目に差し迫った優先事項でしたが、今日ではメンタルヘルスの悪化に取って代わられています。雇用されている女性の割合が減少し続けるにつれて、若い女性の回答者の90%がメンタルヘルスが悪い、もしくは非常に悪いと報告しており、自殺や自殺願望はいたるところにあります。彼らは、希望も未来もなく、家に閉じ込められた暗闇の中で生きている囚人であると私たちに言います。SRSG[事務総長特別代表]オトゥンバエワが言ったように、公の生活からの彼女達の排除は暴力的による死への継続的な恐怖のようなものであると私たちに言います。
アフガニスタンの女性は、国際社会が、事実上の当局と直接話すためのスペースを提供すること、国際的なアクターが自分の代表団に女性なしでタリバンと会うことはないこと、そして国際的なアクターが旅行の例外なく制裁を適用することを含め、国際的な関係者は、変化への活用と圧力のために、自由に使えるあらゆる手段を使い続けていくことを要求し続けています。 旅行への例外のない制裁の使用、および非認識の問題を含みます。
相談を受けた女性の46%は、いかなる状況においても承認が行われるべきではないと考えており、50%は、タリバンが女性の教育、雇用、包括的な政府への参加に関連する権利侵害を終わらせた後にのみ付与されるべきであると考えています。
安全保障理事会がアフガニスタンでこの前に会合したとき、女性の権利を制限する50以上の勅令と法令があったと報告されました。それ以来、さらに追加されています。
貧困状態にある家族の数は、2年間でほぼ2倍になりました。アフガニスタンの人々の3分の2以上が、生き残るために人道支援を必要としています。2000万人が深刻な飢餓に直面しており、その大多数は女性と少女であり、食料バスケットのコストは上昇しています。家計債務は6倍に増加しました。
女性の権利に対するタリバンの攻撃はこれを悪化させ、女性を仕事や収入を生み出す機会から追い出し、アフガニスタンの未来の一部となるために必要な教育から追い出しています。
タリバンの乗っ取り以来、女性の雇用は男性の7%と比較して25%減少したと推定されており、これらの推定値は、2022年末以降に制定された多くの禁止令よりも前のものであり、数万人の女性がNGOや国連で働くことを禁じており、美容院の閉鎖に伴う60,000人以上の雇用の今後の損失。これらの法令は、アフガニスタンに年間約10億ドルの費用をかけており、その金額は増加するだけです。
私たちは、女性の声と国連憲章の原則に導かれて、共に前進する方法を描かなければなりません。
私たちは過去にこれらの声をあまりにも頻繁に無視してきました。アフガニスタンの女性は、2005年から2020年までの和平交渉の80%から除外されました。2020年のドーハ合意の交渉では、アフガニスタンの女性は除外され、女性の権利への言及や保護は1つも含まれていませんでした。それらの失敗は、私たちが今日の場所に私たちをもたらした理由の一部でした。
それはまた、アフガニスタンの女性や女性が経営する企業が主導し、支援する組織に資金を投入することも意味します。女性組織の77%は、2022年に資金提供を受けていませんでした。これは私たちが受け入れることができないものです。アフガニスタンの女性が勇気と創造性を持って行動し、秘密の学校を開設し、男の子の服を着た少女が教育にアクセスするのと同じように、ドナーも、オンラインプラットフォーム、ラジオ、現金支援、奨学金、安全な移住の代替手段などを通じて、女性と少女に手を差し伸べる革新的な方法を見つけることができます。
最後に3つの推奨事項を残します。
第一に、我々は、決議1988に基づいて設置された安全保障理事会委員会が、アフガニスタンにおける女性の権利侵害に対応する上で委員会が果たすことができる役割について、アフガニスタンの女性及び女性の権利の専門家からの直接の意見を取り、リスト基準の更新、委員会が自由に使えるあらゆる手段の使用を含む、専用の会合を招集することを勧告する。
第二に、アフガニスタンの状況を純粋に、あるいは排他的に人道的危機として組み立てるときに、私たちが送るメッセージを考慮しなければなりません。それは人道的危機ではないのです。それは経済危機であり、メンタルヘルス危機であり、開発危機であり、そしてそれ以上です。これらのさまざまな側面をつなぐ糸は、根底にある女性の権利の危機です。これは、何が起こっているのか、そして私たちが何をしなければならないのかを理解するための主要なレンズでなければなりません。
第三に、ジェンダー・アパルトヘイトを国際法で明示的に成文化するための政府間プロセスに全面的な支援をお願いします。国際社会が自由に使えるツールは、国家が後援する大規模なジェンダー抑圧に対応するために作成されたものではありません。女性の権利に対するこの体系的かつ計画的な攻撃は、タリバンの国家と社会のビジョンの基礎であり、私たちが適切に対応できるように、私たちのグローバル規範で名前を挙げ、定義し、禁止する必要があります。
今年の国際女性デーに、勇敢なアフガニスタンの活動家、ズバイダ・アクバルを安保理の審議に招待しました。彼女は、私が1月にアフガニスタンに出張に行った時にアフガニスタンの女性が私に言ったこと、そして先週の私が総会の会議中で会ったアフガニスタンの女性の反応について皆様に話しました:。ここで女性の権利を擁護しなければ、他のどこでもそうできるという信頼性はありません。ズバイダ・アクバルは正しかった。世界が見守っています。非難する場所もあればタリバンが女性に与えた違反を模倣しようとしている、他の国や紛争当事者、模倣する場所もあります。多国間システムはテストされています。私たちはタリバンのような人たちが欲しがっているのを見つけてはいけません。
ご清聴ありがとうございます。
カテゴリ： ニュース , 国連ウィメン日本協会