ガザからの声:友人を亡くしたアマニさんの物語

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2023年11月10日

2023年11月1日

「友人がいなくなったとき、私は彼女と一緒に紡いできた夢も失いました。私たちが共有していた未来のビジョン、そのすべてが粉々に砕け散ったのです」

ガザ地区南部では、34歳のアマニさんが、現在も続く紛争の影響から家族を守るために働き、親しい友人の死を悼んでいます。南部の都市ラファにある彼女の家は、紛争の震源地から遠く離れているように見えましたが、そこでさえ真の安全を得ることはできませんでした。

2023年10月10日のイスラエルの空爆後、ガザ地区では大規模な破壊が見られました。写真:WHO。

アマニさんはガザ保健省で心理療法士として働いています。彼女の使命は、長年の紛争の中で生活のトラウマと闘う患者をサポートすることです。しかし、彼女は、それに加えて自分の家族を守るという重荷も背負っているのです。

「一瞬一瞬、不気味な不確実性が私たちを襲います。子どもたちや家族に何が起こるのか、常に恐怖の中で生きているのです」と彼女は言います。「私の第一の責任は揺るぎない支援を提供することですが、この任務の重大さに押しつぶされそうになります。」

4人の子どもの母親であるアマニさんは、長男のフィラスが紛争の中で弁護士としての将来の夢をあきらめ始めるのを見てきました。「この戦争の影の中で、私の子どもたちの夢と希望は、ただ生き延びるという、唯一無二の熱烈な願望に凝縮されました」と彼女は言います。

「今や痛みと恐怖が私たちの生活を支配しているのです」と彼女は声を震わせながら続けました。「こんな会話はしたくなかったのに、堂々巡りの思考、容赦ない悪夢、そして苦悩の人生に囚われている自分に気づくのです」

彼女はまた、大きな損失を背負っています。アマニさんは、紛争中、親友だったラミアさん(28歳)と連絡が取れなくなりました。彼女を「活気にあふれ、機知に富み、凛とした魂」であり、「パレスチナ人女性の無限の強さと夢を体現した女性でした」と回想しています。

二人は一緒に修士課程の試験に取り組み、博士課程の奨学金を確保することを夢見ていました。

イスラエル軍が地上侵攻を予想して約1万人をガザ北部から移住させるよう命じたとき、アマニさんは、友人にメッセージを送りました。彼女は、ラミアさんが、この地域の多くの人々と同様に、身体的な制約や紛争のさなかの移住の危険のために、外に出られないのではないかと心配したのです。

彼女はラミアさんにメッセージを送ったり、何度も電話をかけたりしましたが、返事はなく、インターネットへのアクセスも遮断されてしまいました。彼女の声は震え、友人と連絡を取ろうとした時のことを思い出し、「誰かが答えてくれることを期待して、これをソーシャルメディアに投稿しました。『ラミア、あなたはまだ生きているの? 胸が張り裂けそう! どうか、彼女のために祈ってください』と」

10月14日の夜、ラミアさんのソーシャルメディアへの投稿を見た人が、ラミアさんと家族全員が空爆を受けた自宅の瓦礫の下敷きになってしまったという衝撃的なニュースを伝えてくれました。

その後、ラミアの近所の人たちは何時間もかけて瓦礫の中から彼女らを掘り起こし、彼女らの命を救おうとしたのですが、家族は誰一人として生き残れなかったのです。

友人と最後に過ごした時間を振り返り、アマニさんは紛争の数日前、ラミアさんと7日間のセルフケア研修プログラムに参加したときのことを振り返りました。「これが一緒に過ごす最後の瞬間になるとは想像もできませんでした」と言っています。

「私はラミアが無傷で出てくるかもしれないという淡い希望にしがみついていましたが、ラミアは私たちの元に戻ることはありませんでした」と彼女は続けました。「彼女がいなくなったとき、私は一緒に紡いできた夢を葬らざるをえませんでした。私たちが共有していた未来のビジョンは、そのすべてが粉々に砕け散ったのです」

https://www.unwomen.org/en/news-stories/feature-story/2023/11/voices-from-gaza-amanis-story-of-loss

カテゴリ: ニュース , 国連ウィメン日本協会

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