ウクライナの起業家、戦時中のジェンダーギャップを埋めるためにフラワー・ビジネス

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2024年2月26日

2024年2月22日

「ビジネスはお金を稼ぐことだけではありません。ジェンダーギャップを埋め、女性をエンパワーメントする義務もあります」とユリア・ザヴァルニュークさんは言います。

ロシアによるウクライナへの全面侵攻前、ザヴァルニュークさんはキーウ州のコロンシチナ村でフラワー・ビジネスを営んで成功していました。戦争の初期、コロンシチナはロシア軍に占領され、ロケット弾の爆発でフラワー栽培農場の大部分が破壊されてしまいました。数万本の花のうち、救われたのはわずか数百本で、暖房や冷蔵などの重要な技術装置も破壊されました。ザヴァルニュークさんは、戦争による被害総額を約300,000ユーロ(322,939米ドル)と見積もっています。

彼女のチームは2022年7月に仕事を再開し、地元の花屋に牡丹とライラックの販売を開始しました。

ウクライナのフラワー栽培農場ヴィラ・ヴェルデで働くユリア・ザヴァルニュークさん。写真提供:Villa Verde

「私たちの目標は、消費者の力が低下していても、地元の花生産者のモデルとしての地位を再構築し、維持することです」とザヴァルニュークさんは述べています。「農場には4.5ヘクタールの耕作地があり、最大6人の常勤労働者がその運営を手伝っています。ヴィラ・ヴェルデは正規の雇用を創出し、コロンシチナの経済と住民を支えています」

ザヴァルニュークさんは、UN Women(国連女性機関)と国連グローバル・コンパクトが定めた女性活躍の指針である女性のエンパワーメント原則(WEPs)を実施することで、ビジネスを変革する取り組みを主導しています。重要な取り組みの1つは、高齢女性に雇用機会を提供することです。2022年と2023年には、年に2人の年配の女性農場労働者を雇いました。

ザヴァルニュークさんは、UN Womenがウクライナで開催した「女性の経済的エンパワーメント会議」にも参加しました。パネルディスカッションでは、ビジネスをゼロから再建することや、戦時中に遭遇した課題について話しました。また、UN Womenの「Empowerment of Women in Business(ビジネスにおける女性のエンパワーメント)」イニシアチブのトレーニングプログラムにも参加し、社会的責任を果たせる包括的なビジネスの実現を目指しています。

「私たちは、花屋のために高品質の花を生産し、雇用機会を創出するだけでなく、地元生産を促進することも目指しています」とザヴァルニュークさんは述べています。「私の現在の優先事項は、今後2年以内にビジネスを完全に刷新することです。」

ザヴァルニュークさんは、女性のエンパワーメントを目的とした事業は「ウクライナの民主的発展に向けた合理的な一歩」だと述べました。「固定観念にとらわれていては、欧州諸国とのパートナーシップ構築を目指すことはできません」と付け加えました。

この記事は、UN Womenのプロジェクト「ウクライナにおけるジェンダー平等を達成するための変革的アプローチ」の枠組みの中で、スウェーデンからの資金援助を受け、欧州および欧州大西洋統合担当副首相室と協力して実施されたイニシアチブ「ビジネスにおける女性のエンパワーメント」の一環として立ち上がりました。

https://www.unwomen.org/en/news-stories/feature-story/2024/02/ukrainian-entrepreneur-uses-flower-business-to-bridge-gender-gaps-during-wartime

カテゴリ: ニュース , 国連ウィメン日本協会

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