震災から一年(トルコ地震):UN Womenの災害対応が被災地の女性と少女の力や支えに

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2024年3月12日

2024年2月5日

トルコ、ハタイ県にある女性のエンパワーメント活動拠点で刺繍をするアシア・ヴァルバノーヴァUN Womenトルコ事務局長 写真:UN Women/イルキン・エスキフェイライヴァン

2023年2月6日、トルコで2度にわたって地震が発生しました。ここ100年の間にトルコを襲った地震の中で最大規模の地震でした。最も深刻な被害を受けたのは南東部の11県。人口は1,400万人で、その半数が女性と少女でした。5万人以上が亡くなり、負傷者も多数発生しました。地震発生直後、UN Womenは女性と少女の命にかかわるニーズに応えようと、速やかに災害対応を始めました。

UN Womenの災害対応の目的は、被災した女性と少女が、差し迫ったニーズと生活再建について多岐にわたるサービスや支援を確実に受けられるようにし、人道的対応において女性と少女の意思決定の機会を確保することです。このため、UN Womanはトルコの省庁、地方自治体、コミュニティ、市民社会組織(CSO)、国連の姉妹機関、企業など、ありとあらゆるパートナーと協力し、次の2つのアプローチで活動しました。 

  • 人道支援や復興に向けた取り組みの調整、計画、優先順位決め、資金調達において、ジェンダー主流化や女性のリーダーシップをサポート
  • 被災した女性、そしてパートナーの政府やCSOに対して、それぞれのニーズに基づいて直接支援
地震後、トルコのガジアンテップでCSOと話し合うUN Women代表 写真:UN Women/イルキン・エスキフェイライヴァン

UN Womenは、その果たすべき3つの役割と技術的な専門知識に沿って、女性と少女特定のニーズに対処するために、すべての部門が情報、データ、具体的な介入手段を確保できるように努めました。人道支援における女性のエンパワーメントワーキンググループを通じて国連機関やCSOを含む17部門とワーキンググループを召集し、人道支援でのジェンダー平等と女性と少女のエンパワーメントに関するIASC(機関間常設委員会)のコミットメントに基づいて技術的な支援や助言を行いました。また、ジェンダーに関するデータや分析の利用を促すため、評価を実施して公表し、さまざまな機関間の調査において国連パートナーと協力しました。

女性連帯基金。被災した地域の女性と少女の支援を行うUN WomenのCSOパートナー 写真提供:女性連帯基金

重要なのは、現地の状況に合わせた対応と、最初の対応者として、また女性の権利擁護者として重要な役割を担う女性のCSOへの支援です。UN Womenは危険にさらされ弱い立場にある女性を優先し、地域に即したジェンダー平等の成果が出るよう、人道関連の組織と60を超える地元の女性CSOの協力を促しました。さらに、寄せられた支援物資を配布し、現地で女性や少女とともに活動する10のCSOに対して財政支援やプログラム支援を行いました。 専門家と43のCSOから集まったボランティアが、ジェンダーの視点に立った心理的応急処置を学びました。UN Womenは、パートナーCSOを通じて、5,500人以上の女性や少女に法律相談や心理社会カウンセリング、安全と保護に関する意識啓発、技能訓練、必要な衛生用品の提供などを実施しました。

コジャエリ県で実施された女性向けサービスに関する緊急調整計画ワークショップの修了証を受け取る参加者 写真:UN Women
 

危機が起こると女性に対する暴力の危険性が高まることから、UN Womenは保護と予防の措置が間断なく継続的に提供されるよう、トルコのパートナー機関を支援し、以下のような成果が得られました。

・法執行機関の職員、ソーシャルワーカー、地元弁護士らの災害対応能力とジェンダーに関する知識の強化
・ハタイ県とカフラマンマラシュ県の暴力防止・監視センターの改修
・被害を受けた女性シェルターの再建に向けた家族・社会サービス省との協力開始
・緊急時にサービスを提供するための現地行動計画の策定
・緊急時の備えとなるコジャリ県初の女性向けサービスに関する緊急調整計画
・地震後、トルコ弁護士連合会の協力により女性たちの法的リテラシーが高まったことで、女性の司法制度利用が増加

UN Womenの民間パートナーは、災害対応と復興への取り組みに積極的に参加してくれました。UN Womenが開発し、コチ・ホールディングの協力のもとで実施したジェンダーに配慮した定住モデルでは、定住計画にジェンダーの視点を取り入れること、また女性のエンパワーメントやリーダーシップを優先しながら再建に取り組むことを強く訴えています。女性CSOであるKEDVの協力で、仮設居住地に女性のエンパワーメント活動拠点が2か所設けられ、5,000人以上の女性と少女を対象にサービスや技能習得の機会を提供するなど、災害から立ち直って自立するための支援を行っています。さらに、数多くの企業に働きかけ、3万人以上の女性と少女に衣服や衛生用品を提供してもらい、被災地の女性起業家や協同組合がトルコ最大のECプラットフォーム(ネット通販)にアクセスして自分たちの製品をコーポレートギフトとして販売できるようにしました。

 地震発生から一年、UN Womenは復興と回復の途上にある女性と少女を支えるため、これまでと変わらぬ力強さで取り組みを進めます。

(翻訳者:本多千代美)

https://eca.unwomen.org/en/stories/news/2024/02/a-year-aftermath-un-womens-response-empowers-and-supports-women-and-girls-in-earthquake-affected-regions

カテゴリ: ニュース , 国連ウィメン日本協会

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