SDGs Goal No.5は、ジェンダー平等と女性・少女のエンパワーメントです

2015年に採択された持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development )は、 2030年に向けて持続可能な世界を実現するための17の目標を設定しました。目標5は、ジェンダー平等を達成し、全ての女性・少女のエンパワーメントを図ることです。
私たちは、目標5はそれ自体が価値を持つだけでなく、 他の目標である貧困、健康、教育、気候変動など17全ての達成の基盤となる普遍的な役割を果たすものだ、ということを伝えています。
ゴールまで今どのあたり?
⇒世界は岐路に立っています。
この10年間、ゆっくりですが前進してきました。ところが今、揺り戻しと資金削減がその成果を脅かしています。
- 【前進したこと】
- 少女たちが学校を卒業した割合は過去最高となりました。妊産婦死亡率は2000年から2023年にかけて40%も減少しています。
極度の貧困にあえぐ女性と少女の割合は昨年ついに10%を下回り、今は9.2%です。この5年間でジェンダー格差の是正を求める法改正が、世界中で99件も実現しました。 - 【今のままのペースでは…】
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でも目標5の指標はまだどれも達成されていません。2030年までに達成できる見通しもありません。
このままでは極度の貧困女性の割合は今より1%減るだけで、3億5100万人もが貧困の中に取り残されたままになります。
平和に関しては大きく後退しています。今、6億7600万人の女性と少女が紛争の脅威の下で暮らしていますが、これは1990年代以降で最も高い数字です。 - 【2030年まであと少し】
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まだ希望はあります!
具体的な行動とそれを可能にするための資金があれば、この流れを逆転させることができます。SDGsに関連する国連の全支出576億ドルのうち、目標5のための資金はわずか3%。ジェンダー平等への投資がもっと必要です。
私たちにできること
理念ではなく実利的な観点から目標5を見るのはいかがでしょうか。ジェンダー不平等は驚くほどの代償をもたらします。例えば、若い世代に十分な教育を施すことができない国々の年間総コストは、10兆米ドルを超えています。中低所得国は、デジタル・ジェンダー・ギャップを解消しないことで、今後5年間でさらに5,000億米ドルを失う可能性があります。
女性のエンパワーメントは男性の力を削ぐものではありません。シーソーの関係ではなく一緒に上るエレベーターの関係です。多様な立場で対話しましょう、行動しましょう、投資しましょう。
UN Womenのレポート
UN Womenは毎年『Progress on the Sustainable Development Goals: The gender snapshot』というレポートを発行しています。
2025年のスナップショットをご覧ください。
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Progress on the Sustainable Development Goals: The gender snapshot 2025 | Publications | UN Women – Headquarters