「女性に対する暴力撤廃の国際デー」に寄せた国連機関の共同声明

2019年3月3日

2018/11/25

女性に対する暴力撤廃の国際デー、ジェンダーに基づく暴力撤廃に向けた16日間

国連開発計画(UNDP)、国連児童基金(UNICEF)、UN Women 国連人口基金(UNFPA)のトップらによる共同声明は、暴力のサバイバーやその支援者、そして女性と少女に対する暴力の防止と撤廃に取り組む女性の人権擁護者との連帯を呼びかけています。

今年の「女性に対する暴力撤廃の国際デー」にあたり、国連事務総長が提唱するUNiTEキャンペーンは、暴力のサバイバーやその支援者、そして女性と少女に対する暴力の防止と撤廃に取り組む人権擁護者と連帯して立ち上がるよう私たちに呼びかけています。彼らと連帯するだけではなく、女性と少女の生活と健康を脅かす、この防止可能な地球規模の悲劇を終わらせるための方法や解決策を見出すために、なお一層の努力が私たちに求められています。

昨年は、女性と少女に対する様々な形態の暴力被害の深刻さについて人々の認識が高まったという意味で特別な1年でした。近年SNSによって最も急速に広がり、大きな社会運動の一つになった#MeToo運動がこの問題にスポットライトを当てました。また、紛争下における女性への暴力根絶に取り組む2人の著名な活動家、ナディア・ムラド氏とデニ・ムクウェゲ氏が2018年のノーベル平和賞を受賞したことで、この問題への認識はさらに高まりました。

世界の女性の3分の1以上が、人生のある時点において身体的または性的暴力を受けた経験を持っています。また、女性に対する暴力がもたらす経済的損失は、年間で世界のGDPの約2%にのぼるとするリサーチもあります。これは、1.5兆ドルに相当します。

政府、民間セクター、芸術関係者、市民社会組織、学術研究機関、そして関連する活動に参加する市民らは、問題意識の啓発に留まらず、この地球規模の問題に早急に対処するための新たな方法をさらに検討しています。

UN Womenが管理する「国連女性に対する暴力撤廃信託基金(当基金の設立に当たっては、日本政府は主な提案国であった)」は、20年以上にわたり、女性と少女に実質的な利益をもたらすように策定された政策が確実に実行されるよう国家および地域のイニシアチブに出資し、長期的に暴力の防止に貢献してきました。

女性と少女に対する暴力根絶を目指す、国連と欧州連合(EU)との連携による世界的な複数年パートナーシップである「スポットライト・イニシアティブ」の一環として、私たちは様々なパートナー団体と協力して支援活動の範囲を広げ、支援のレベルを高めています。女性に対する暴力を減らし防ぐとことは、社会の変革につながる波及効果を持っていると考えます。それにより女性と子どもの健康を改善し、HIV/エイズ感染や性感染症(STI)のリスクを減少させ、経済的生産性や学業の達成度を改善し、また精神疾患や薬物乱用のリスクを減らすなど、多くの良い変化をもたらします。

「スポットライト・イニシアティブ」を通して、私たち関係機関は、暴力の直接的な結果だけでなく、その根本的原因にも対処するために多くのステークホルダーを動員して います。このイニシアチブは、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に沿ったもので、「誰ひとり置き去りにしない」という理念を完全に組み込んだものです。「スポットライト・イニシアティブ」はまた、これまでの優良事例や証拠に基づくプログラムを足がかりに、より早く結果を出すための新しい解決方法を取り入れていきます。

国連ファミリーは、社会通念や行動様式に立ち向かい、より広範囲のジェンダー不平等に取り組みながら法的枠組みや諸制度を強化し、暴力サバイバーに対するサービスを向上させ暴力の根本的原因に対処するために、パートナー団体と共に精力的に活動しています。

女性と少女に対する暴力根絶は、短期的な努力で実現できるものではありません。私たち全員が連携を図り、継続して努力する必要があります。今日の国際デーを祝うにあたり、このような取組みの成果を出すことが暴力のサバイバーやその支援者、そして女性の人権擁護者に対する最大の感謝になると考えます。

UN Women Weekly News Update, 11/12 – 11/26/2018より

(翻訳者:溝口啓子)

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