女性と少女をガザ復興の中心に!
2025年10月17日付
UN Women(国連女性機関)人道支援部長・ソフィア・カルトープ氏は、ジュネーブのパレ・デ・ナシオンから、国際社会に対し、ガザの脆弱な停戦を、女性と少女が主導する復興へと転換するよう訴えました。
ジュネーブ発 – UN Womenは、ガザおよび世界各地で、声を上げるべき女性や少女たちと日々向き合っています。停戦開始以来、私たちはガザ各地の多くの女性と少女たちから、かすかな希望と深い疲労、そして静かな強さが入り混じった声を聞いてきました。彼女たちはこの停戦を、苦労して勝ち取った、危うく、そして遅すぎた希望の瞬間と見なしています。
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食料、医薬品、水がガザに届き始めています。多くの女性や少女たちにとって、数か月ぶりに医療を求め、支援を受け、空爆の音に怯えず眠れることへの希望が生まれています。
しかし、希望だけでは不十分です。停戦は戦闘を一時停止させたかもしれませんが、危機を終わらせたわけではありません。
この2年間、ガザの女性と少女たちは、およそ1時間に2人の割合で命を奪われてきました。この数字は正に戦争の規模を示しており、何世代にもわたって私たちの良心に深い傷を残すことでしょう。
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現在、ガザの女性と少女たちのニーズはこれまでになく高まっています。
100万人を超える女性と少女が食料支援を必要としており、およそ25万人は緊急の栄養支援を必要としています。この停戦は、迅速に支援を届け、すでに始まっている飢餓を食い止め、迫り来る飢餓を防ぐための好機です。
ガザの女性のほとんどが、戦争中に少なくとも4回は避難を余儀なくされてきました。この停戦は彼女たちにとって、逃げ続けるのをやめ、安全を見つけ、再建を始める初めての機会です。しかし、冬が迫っている中で、あまりにも多くの人に未だに避難場所がありません。
現在、ガザでは7世帯に1世帯が女性世帯主となっています。女性たちが子どもたちを食べさせ、医療を受け、生計を立て直し、すべてを失った後に少しでも安定を取り戻せるようにするためには、彼女たちに直接届く支援が必要です。
こうした数字は単なる統計ではありません。それは、飢饉と恐怖と逃亡の中でガザを支え続けてきた女性と少女たちなしには復興はあり得ないということを痛烈に思い起こさせてくれるものです。女性と少女こそがガザ復興の設計者でなければなりません。あらゆる危機において、女性たちは、手段を与えられれば、生き延びる力を復興へ、絶望を再建へと変えるのだということを示してきました。
今のガザも例外ではありません。
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10年以上にわたり、UN Womenはガザで、女性主導の団体や女性の権利団体と共に活動してきました。その多くは、最も暗い日々でさえ活動をやめることはありませんでした。彼女たちは支援と保護、そして希望を提供し続けました。パン屋、診療所、教室を再建する女性一人ひとりが、平和を再建しているのです。女性主導の支援に投じられる1ドルは、希望への前払いです。女性に投資すれば、1ドルの投資が地域社会全体に8ドルの利益をもたらすことをデータが明確に示しています。
支援を運び入れることや、それが誰に届くかだけが問題なのではありません。支援の届け方が重要なのです。女性と少女の人道的ニーズを中心に据えず、支援や復興、再建の取り組みに女性団体を含めなければ、女性たちはガザの未来から完全に排除されてしまうでしょう。
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すべての当事者は、停戦合意を完全に、かつ遅滞なく遵守しなければなりません。加盟国は直ちに資金提供を強化すべきです。もし私たちが本当に希望を求めるのなら、行動に移さなければなりません。もし私たちが本当に平和を望むのなら、女性たちを通じてその実現に資源を提供しなければなりません。
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ソフィア・カルトープUN Women人道支援部長の声明全文は、UN Womenメディアセンターでご覧いただけます。UNOG マルチメディア・ニュースルームでもご視聴いただけます。
