「女性に対する暴力撤廃国際デー」オンライン チャリティ セミナー 報告
「中央アフリカ共和国の女性と少女に対する暴力をなくすために 」
~UN Women日本人職員が現地から最新の情報と現状を語ります~
2025年11月29日、国連ウィメン日本協会は、公益財団法人 日本女性学習財団との共催の下「女性に対する暴力撤廃国際デー」オンライン・チャリティ セミナー:「中央アフリカ共和国の女性と少女に対する暴力をなくすために 」 ~UN Women日本人職員が現地から最新の情報と現状を語ります~を開催しました。
仲亀奈保子UN Women中央アフリカ共和国事務所人道プロジェクト分析官/パートナーシップ担当 をスピーカーとしてお招きし、中央アフリカ共和国で年間22,107件発生しているというジェンダーに基づく暴力(GBV)の現状およびUN Womenの取り組みと日本政府の支援についてお話をいただきました。

世界最貧国の一つである中央アフリカ共和国では、女性と少女は医療・教育の不安や治安悪化の中で、構造的な不平等もあり、極めて厳しい状況に置かれています。GBVの74%が家庭内や難民キャンプ等で発生し、その大半の66%は家庭内の加害者によるものとのことで、家庭内暴力の深刻さが明らかです。暴力の影響を受ける子どもも多く、性的暴力被害者に占める子どもの割合は46%とのことです。
UN Womenの取り組みとしては、女性差別的な法制度の改革支援やGVB被害者へのワンストップ支援体制(シェルターであると共に、職業訓練や起業支援を提供して経済的エンパワーメントに結び付ける場)の整備を行っているとのことです。
日本政府も、2015年から継続的にUN Womenの活動を支援しており、ワンストップセンターやモバイルクリニックでの支援などを通じ、10年間で10万人以上の女性と少女が直接支援を受けたとのことです。

最後に、仲亀様からのメッセージとして、「私たちにできること:知る、伝える、支援する」とありました。
「女性に対する暴力撤廃国際デー」を機会に、女性と少女に対する暴力の根絶に向けて、私たちが出来ることを改めて考える機会となりましたら幸いです。
皆さまのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
