スポットライト:女性と共に進める気候行動

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2019年9月13日

ギニアのトリスタン島では、NGOのPartenariat Recherches Environnement Medias
(環境研究パートナーシップメディア)がUN Womenジェンダー平等基金からの助成金をもとに、
農村地域の女性が収入を得て地域社会での生活を改善する支援を行っています。 
写真:UN Women/ジョー・サーデ

国連は、第74回国連総会に併せて9月23日にニューヨークで開かれる国連気候行動サミット2019の準備を進めていますが、その間も私たちが住む地球は、壊滅的な嵐や深刻な水の危機、干ばつ、記録的な排出量の温室効果ガスによって荒廃が進んでいます。最近では、バハマを襲ったハリケーン「ドリアン」が多くの命や人々の暮らし、そして夢をひとたまりもなく奪い去りました。ブラジルのアマゾンで起きた森林火災は広がり続け、ダメージを受けた生態系が元に戻ることはないでしょう。

こうした生命に関わる地球温暖化の脅威に対処する時間は残り少なくなりつつあり、ようやく手に入れた女性の権利を後退させる動きがこれまでにないほど強まっています。アントニオ・グテーレス国連事務総長が招集した国連気候行動サミットは、気候行動を前進させるために最高レベルの政治的パワー、経済的パワーを結集させる絶好の機会です。

気候変動はすべての人に影響を与えますが、環境、経済、そして社会的な衝撃をまともに受けるのは、世界で最も貧しい人々や立場の弱い人々、とりわけ女性と少女です。多くの場合、女性や少女は食べ物をなかなか口にできず、救いの手も後回しにされます。水施設や衛生施設に支障が出れば、女性と少女の健康と安全上のリスクが高まります。資源が減少すれば増加する家事や家族の世話を負担するのも女性です。

しかし、新たな農業技術をいち早く取り入れ、災害に襲われた時には最初に対応し、家庭のエネルギーと廃棄物について重要な意思決定をするのも女性と少女です。気候行動は、女性と共に進めなければ成功も持続も実現しません。

気候行動において女性のリーダーシップを促進させることは、世界各地におけるUN Womenの活動の中核です。

ボリビアのアマゾン川流域で森林を保護し、自分自身をエンパワーする女性たち
気候活動家に聞く:カリブ海沿岸諸国において、女性が生物多様性と持続可能な廃棄物管理の
促進に取り組むことは、なぜ重要なのでしょうか。
カンボジアの農村では、バイオガスが気候変動による影響を軽減するのに役立っています。

(翻訳者:武藤洋子)

カテゴリ: ニュース , 国連ウィメン日本協会

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