【スピーチ】画期的な成果:安定、説明責任、そして平和をもたらす力強い担い手としての女性
2026年4月15日付
2026年4月15日に国連本部で行われた安全保障理事会におけるアフリカ大湖地域情勢に関わるブリーフィングでの国連事務次長兼UN Women(国連女性機関)事務局長シマ・バフース氏の発言
[実際の発言]
アフリカ大湖地域において平和のために女性がリーダーシップを発揮する機会は、他に類を見ない変革的なものであり、私たちに希望を与えてくれます。
2000年に採択された「女性・平和・安全保障(WPS)」に関する安全保障理事会の最初の決議 は、自国の内戦終結に向けてブルンジの女性たちがその役割を果たすよう、ネルソン・マンデラ氏が支援したことに一部着想を得たものです。彼女たちの提案、アイデア、そしてエネルギーはアルーシャ合意に深く反映されました。戦争は終結し、現在のブルンジは地域で最も高い女性の政治参加率を誇り、数千人もの女性の仲裁者が地域レベルで活動し、小さな紛争が大きな紛争へと発展するることを防いでいます。

UN Womenは、こうした取り組みを支援できることを誇りに思います。例えば、ウガンダのカラモジャ地域では、女性たちが国境を越えた対話を主導し、紛争の防止と平和構築に取り組んでいます。また、ウガンダでは、一部の地区および郡レベルの平和委員会における女性の割合が、2022年の17%だったところ、2025年には約3倍の46%へと増加しました。現在、21の地区で女性・平和・安全保障に関する地域行動計画が策定されており、そのうち16の計画はUN Womenの直接的な支援を受けています。
既にお伝えしたように、この地域の平和はコンゴ民主共和国(DRC)東部地域にかかっています。そして、コンゴ民主共和国の平和は、女性が戦争の巻き添え被害者や、その身体が戦利品としてではなく、安定、責任、そして平和の力強い担い手として扱われるようになった時に初めて実現するでしょう。安全が確保されなければ女性はリーダーシップを発揮できません。そして、女性のリーダーシップがなければ、平和と復興の取り組みは失敗に終わります。これは、この地域全体にも当てはまります。
アフリカ大湖地域は、平和と安全保障における女性のリーダーシップにとって肥沃な土壌となっており、世界でも有数の高い女性政治参加率を誇っています。大湖地域国際会議 の参加国12カ国のうち11カ国が、女性・平和・安全保障に関する国家行動計画を策定しています。
新たな地域行動計画(2026年〜2030年)は、女性の平和構築への参画促進と、デジタル空間を含むジェンダーに基づく暴力への対処に重点を置いており、地域ジェンダーバロメーターは、この地域におけるジェンダー平等への取り組みを監視しています。
そして、大湖地域には女性・平和・安全保障諮問委員会もあります。このプラットフォームを、草の根レベルの女性たちの活動とハイレベルな外交を結びつける仕組みへと発展させるための協力と尽力に対し、特使に感謝いたします。
まもなく採択されるアフリカ連合の委員会(事務局)の枠組みは、同連合平和安全保障理事会が定めた権限に基づき、アフリカ連合主導の調停における女性の代表率を最低30%とすることを義務付けるものです。UN Womenはこの画期的な取り組みを高く評価し、他の多国間機関にもこれに倣うよう呼びかけます。
特にコンゴ民主共和国では、紛争にもかかわらず、上級指導部への進出を含む女性の政治参加に関して前向きな動きが見られます。そして、それがジェンダーに基づく暴力や犯罪に対する責任追及の強化につながり、反政府勢力やコンゴ民主共和国軍の数百人が性暴力の罪で裁判にかけられ、まだ少数ではあるものの、女性たちが当然受けるべき正義を得られるようになることは明らかです。
変革の可能性は十分にあります。得られる成果は、まさに画期的です。そこで、本日は安全保障理事会で皆様に3つのお願いを申し上げます。
第一に、コンゴ民主共和国および周辺地域における和平構築の取り組みにおいて、女性の平等な参画を求める声に、より一層の賛同をお願いいたします。議会や内閣における女性議員の増加は喜ばしいことですが、平和と安全保障に関する意思決定において、女性の実質的な代表性を保証するものではありません。アフリカ連合主導の和平プロセスにおけるファシリテーターは5人のうち2人が女性であるにもかかわらず、ワシントン合意は、女性やジェンダー関連の問題、そして紛争の特徴であり、その原因でもある性暴力について、一切言及していません。UN Womenはコンゴ人女性の権利擁護を支援してきましたが、安全保障理事会の支援がなければ、彼女たちは傍観者のままでいるしかありません。
第二に、国連コンゴ民主共和国安定化ミッション(MONUSCO)とその重要な任務を保護していただくようお願いします。そして、紛争関連の暴力行為の加害者に対する数百件の裁判を思い出してください。MONUSCOの保護を受けてきた女性活動家や人権擁護者たちのことを思い出してください。イトゥリ州のヘマ族とレンドゥ族間の地域和平努力における重要な活動を支援されてきた女性たちを思い出してください。また、平和維持部隊が、地元女性から寄せられた具体的な通報に基づいてパトロールを調整し、差し迫った危険にさらされている避難民の女性を保護するために基地を開放してきたことも思い出してください。
では、これを撤廃することが何を意味するのか示します。北キブ州の女性人権擁護者の60%が、現在も直接的な脅迫を受けていると報告していること、国境なき医師団が昨年上半期に2万8000人が性暴力やジェンダーに基づく暴力の被害に遭ったと報告していることを考えてみてください。そして、現在、このミッションには上級女性保護アドバイザーがおらず、ジェンダー担当部門も弱体化していることを考えてみてください。MONUSCO、そして何よりも、MONUSCOが支援する民間人の女性や少女、男性や少年たちは、もっと良い待遇を受けるに値します。
第三に、女性主導の市民社会組織を支援し、市民社会の活動空間を守っていただくようお願い申し上げます。女性団体は、平和構築の最前線で重要な役割を担っていますが、その貢献は十分に評価されていません。彼女たちは、さらなる紛争を招きかねない民主主義の衰退を防ぐための重要な防衛線でもあります。この地域では、女性政治家の割合が高いにもかかわらず、あるいはそれに対する反発もあってか、まさにその民主主義の衰退が顕著に見られ、市民社会と人権のための活動空間が狭められています。それにもかかわらず、私たちの対応はニーズを満たすには程遠い状況です。軍事費のほんの一部で、大湖地域全体で何千人もの女性平和活動家を力づけることができ、はるかに優れた成果を上げることができるでしょう。安全保障理事会は、必要な支援を引き出し、保護を提供する上で、決定的な役割を果たすことができるはずです。
加えて、これらの私の要求は非現実的でもなければ、この尊厳ある理事会の能力を超えるものでもありません。大湖地域の女性たち、すなわち、明日の平和のために今日たゆまぬ努力を続ける、決意に満ち人々に勇気を与える女性たちに対し、私たちは最善を尽くす義務があります。その機会はすでに存在し、それを掴むための道筋は明確です。
今こそ、私たち全員が共にその道を歩みましょう。この大湖地域が、平和を見出せるように、ジェンダー平等と女性のリーダーシップに尽力することを誓いましょう。
議長、ありがとうございました。
