2018年国際ICTガールズ・デー に寄せたUN Womenのステートメント

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2018年4月26日

国際ICTガールズ・デーは、国連が定める国際デーの一つで、若い女性の科学・技術・工学・数学(STEM)注1分野での就労を促進する取り組みです。 変革を渇望する声がかつてないほど高まることによって、少女が視野を広げ意識を変えることができます。

変革を渇望する声が、世界各地でかつてないほど高まっています。若者の中にも声をあげる人たちが増えてきており、変革のペースの遅さにいらだって 、変革のペースを上げる運動を主導する人もいます。今日の世界では、ほとんどの国でデジタル革命が起こっています。クラウド・コンピューティングや人工知能(AI)を始め、ブロックチェーン技術、オートメーション、スマートカーやスマート家電から始まった「モノのインターネット(IoT)」など、技術の進歩はビジネスのほぼすべての面を変えつつあります。テクノロジーにアクセスし、そのテクノロジーをコントロールして最大限に活用するだけでなく、このような変化に適応するスキルが必須となっています。そこで、今年の国際ICTガールズ・デーでは、少女たちの「視野を広げ、意識を変える」というテーマに焦点を当てています。

世界のインターネットユーザーの3人に1人は18歳未満であり、UNICEFによると、現在最もインターネットを利用しているのは若年層だそうです。この若者たちのキャリアパスは、それよりも上の世代の人たちとは大きく異なるものになるでしょう。つまり、教育システムも、この変わりつつある仕事の世界とそれに伴う新たなセキュリティ面に対応する必要があるのです。教育機関も企業も、最新のICTを積極的に取り入れ、就職のチャンスや誰もが影響を受けることになる新たなライフスタイルに役立つICTを常に学んでいく必要があるでしょう。

次の世代の人々には、21世紀の重要なスキル(創造力、問題解決力、独創性、共感力、順応力、文化とジェンダーに関する自覚など)を磨くことだけではなく、AIや高度なロボット工学、3Dプリンティングの活用に十分備えておくために、STEAM注2(サイエンス、テクノロジー、エンジニアリング、芸術、数学)のスキルが必要となるでしょう。このような分野を学ぶ少女たちが増えることによって、ICT業界はもっと包括的になり、誰もが恩恵を受けられるクリエイティブな変化がもたらされるでしょう。

Microsoftは、ヨーロッパ12か国に住む11歳から30歳までの少女と女性11,500人を対象に、STEM(サイエンス、テ\クノロジー、エンジニアリング、数学)に対する意識調査を行いました。この調査から、少女のSTEM科目への興味や関心は、15歳までに薄れてしまうことがわかりました。また、STEMの分野のキャリアを目指さない主な理由として、女性のロールモデルがいないためという回答があったほか、STEM科目の授業において実践的な体験型の学びが不足していることも障壁となっていることがわかりました。STEMに関連するキャリアを検討していると回答した少女と女性は、わずか42%でした 。この状況は変えなければなりません。

やがて到来する労働市場の変化に向けて少女たちを教育するためには、政府、労使パートナー、民間企業、イノベーションのアナリストなどはもちろんのこと、教育機関と訓練機関が対話と協力を密にし、イノベーションや未来の労働環境が包括的なものになるよう結束していくことが必要です。政策を変えるとともに、テクノロジーを学ぶ少女たちに対する考え方やステレオタイプを大きく変える必要もあります。このような思い込みを覆し、少女時代にICT分野の関心やスキルを育み、社会と未来を変えていけるよう、文化を変える必要があるのです。

第4次産業革命の勝者となるのは、テクノロジーによる変化を受け入れる人たちでしょう。少女たちが、テクノロジーの進歩がもたらす課題やチャンスに対応していくためのスキルを身につけトレーニングを受けられるようにするために、私たちには果たすべき役割があります。それを実行することによって、未来の労働環境はジェンダー平等に基づくものとなり、すべての人たちが恩恵を受けられるような経済的な機会、仕組み、保障が定着したものになるのです。

関連コンテンツ:2018年国際ICTガールズ・デー

注1 注2
「STEM」とは、サイエンス(科学)の「S」、テクノロジー(技術)の「T」、エンジニアリング(工学)の「E」、マセマティックス(数学)の「M」を並べた造語。アメリカの教育現場から生まれた言葉で、最近ではこれにアート(芸術)の「A」を加えた「STEAM」といった言い方もする。

UN Women Weekly News Update, 23-30th Aprilより
(翻訳:渡部真紀子)

カテゴリ: ニュース , 国連ウィメン日本協会

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