国連ウィメン日本協会概要

日本協会からのメッセージ

自立支援こそ、逆境にいる女性たちの生涯生き抜く力を育てます

国連ウィメン日本協会のホームページにようこそ!

特定非営利活動法人国連ウィメン日本協会は、国連で唯一、女性と少女の課題と取り組むUN Women(国連女性機関)の日本国内委員会で、世界中の女性と少女がエンパワーし、いきいきと生きられることを目指して活動しています。UN Womenは、2010年に、世界の女性達の要望と働きかけにより、国連改革の一環として、それまでの4つの女性支援国連機関を統合して創られました。世界の恵まれない女性や少女を励まし、力をつける唯一の国連機関です。その活動は、”だれ一人とり残さない”世界をつくって行くために、不可欠です。

コロナ禍で更にひどくなったのですが、多くの少女が、学校に行かせてもらえず、学校に行けても10歳になるかならないかで、はるか年上の男性と結婚させられたり、働くために学校を退学しなければいけません。ウクライナなど紛争下の女性や少女たちはさらに過酷な状況にあります。さらに、原理的な宗教の国では、女性は、一人で外出できず、買い物にも行けない、仕事にもつけない。気に入らないといって暴力を振るわれ、場合によっては劇薬を顔にかけられたり、殺される・・・そんな出来事は世界のいたるところで起こっています。

それらの女性や少女たちに、自分に自信を持つよう励まし、具体的に読み書きや職業訓練をし、地域や社会に参加し、収入を得る道筋をつける。私たちはそんな活動をしています。

そして私たちは学ぶのです。そうした活動は、つまりは私たち自身と私たちの地域や社会を見直すことであるのだと。 世界を視野に入れながら、足元から行動する。私たちには大きなことはできません。しかし小さな一歩を踏み出すことはとても大切で、一人一人が充実している平和な世界をもたらすことにつながるのだと信じています。皆様のご協力をいただきながら、ご一緒に、歩んでまいりましょう。

理事長 橋本ヒロ子

ミッション

UN WOMEN への支援を通して、 世界の女性と少女が能力を発揮し、 可能性を開き、希望の未来を 手にする社会を作ります。

活動概要

国連ウィメン日本協会は、国連唯一の女性・少女のための機関UN Womenを支援することを目的とし、UN Womenの活動を広報するとともに、UN Women支援のための募金活動をすることを使命としています。

募金活動

UN Womenプロジェクト支援

国連ウィメン日本協会は団体、企業、個人からの寄付をまとめてUN Women本部に拠出し、UN Womenが世界で展開する「女性のための支援プロジェクト」を支援しています。

UN Womenの取り組み

UN Womenが取り組むジェンダー問題とソリューション

  • リーダーシップと
    政治参加
    私たちのソリューション

    女性のリーダーシップと参画を支援する UN Womenのプログラムは、国際的な取り組みの歴史に基づいています。女性差別撤廃条約(1969年)は、女性が公的な意思決定の場に参画する権利を保障し、北京宣言・行動綱領(1995年)は、平等な参画への障壁を取り除くことを求めています。持続可能な開発目標(SDGs)(2015-2030年)では、ゴール5にジェンダー平等と女性と少女のエンパワーメントの達成を掲げ、国会・地方議会及び管理職に占める女性比率の向上を目指しています。これらの取り組みの実現に向け、UN Womenは、選挙に立候補する女性候補者への研修を実施し、女性の政治的領域への公平なアクセスを確保するための立法および憲法の改革を提唱しています。

  • 経済的
    エンパワーメント
    私たちのソリューション

    女性差別撤廃条約、北京宣言・行動綱領、国際労働機関(ILO)の一連の条約など、多くの国際的公約が女性の経済的エンパワーメントを提唱しています。UN Womenは、これらの公約に沿って、女性が尊厳をもって生活できるよう、経済的エンパワーメントをサポートしています。特に力を入れているのは、科学・技術・工学・数学(STEM)分野の女性の教育と就業の支援、及び女性の無償ケアワークを測定し、女性と男性が育児や介護などのケア労働をより容易に有給雇用と組み合わせることができるよう提唱することです。

  • 女性と少女に
    対する暴力を
    根絶する
    私たちのソリューション

    あらゆる形態の暴力やハラスメントを受けずに生きる女性と少女の権利は、女性差別撤廃条約や女性に対する暴力の撤廃に関する国連宣言(1993年)などの国際協定によってまもられています。しかし、現実には暴力を受けた後に何らかの助けを求めた女性はわずか 40パーセントです。そのためUN Womenは、暴力を受けた女性と少女に対して、保護、自立・回復、予防に不可欠な質の高いサービスへのアクセスを提唱し、サポートしています。早期の暴力やリプロダクティブヘルス教育、お互いが敬意を持ちあう人間関係、男性や少年との協力に焦点を当てています。特に予防は、暴力を阻止するために最も費用対効果が高く長期的に有効な方法です。

  • 女性・平和・
    安全保障
    (WPS)
    私たちのソリューション

    近年私たちは、気候変動、激化する自然災害、長期化する紛争、感染症のパンデミック(世界的流行)、前例のない難民・人道危機、暴力的過激主義など、新たな複合的なリスクに直面しています。
    UN Womenは、女性・平和・安全保障(WPS)に関する国連安保理決議1325号(2000年)及びそれに続く一連の決議に沿って、50か国以上で女性と少女が安全で平和に暮らすことができるよう、さまざまな支援をしています。特に、アフリカ、中近東、アジア太平洋地域などで気候変動適応プロジェクトを進め、ウクライナやアフガニスタンの紛争下の女性や少女に対する支援プロジェクトを実施しています。また、政策や計画作成に役立つ優れた実践的な事例を集め、世界中の政府や女性団体と情報共有をおこない、平和構築のあらゆる側面で女性の参画を確保するための指針を提供しています。

  • 人道的活動
    私たちのソリューション

    UN Women は、人道活動のパートナーおよび受益者としてのジェンダー平等を確保することに尽力しています。私たちの人道支援活動は世界的な規範と基準に基づいており、UN Womenの人道支援戦略(2014〜2017年)に定められています。
    UN Womenは、リスクに対する脆弱性を軽減し、リスクに適切に対応し、レジリエンス(回復力)を高め、女性のリーダーシップを促進するために、あらゆる人道的危機の予防と対応に取り組んでいます。世界の30か国における複雑な人道的危機において、特に困窮している女性世帯主(シングルマザー世帯など)の尊厳を回復し、女性と少女の危機に対するレジリエンスを高め、難民や国内避難民に対して永続的な解決策を提供するために活動しています。

  • ガバナンスと
    国家計画
    私たちのソリューション

    UN Women は、ジェンダー平等に向けたガバナンスのさまざまな側面に取り組んでいます。私たちは、国家開発戦略とジェンダー平等計画が、政策一貫性をもって策定され、相乗効果をあげるための支援を実施しています。特に、ジェンダー平等を進める公的機関(女性省や国家女性委員会など)の行政能力を高め制度改革を進めるため、UN Womenは、そのような公的機関を対象に、ジェンダー平等政策や計画の策定、ジェンダー予算の設置、ジェンダー視点に立って政策や計画が実施されるようにモニタリングするための指標の設定などに関する能力強化や制度構築を支援しています。

  • 若者と
    ジェンダー平等
    私たちのソリューション

    UN Women の若者(ユース)とジェンダー平等戦略は、ジェンダー平等を達成するパートナーとして若い女性と男性、および多様なカテゴリーの人々をエンパワーすることを目指しており、若者の運動がジェンダー視点に立って展開され、若い世代もジェンダー平等を進める多様な運動に積極的参加することを目指しています。

  • 障がいのある
    女性と少女
    私たちのソリューション

    UN Womenは、パートナーシップの確立と強化戦略として、障がいのある女性と少女がもっと声をあげることができるようになるために、そして障がいのある女性があらゆる意思決定の場へ参画し、ジェンダー平等を促進するために努力してきました。障がいのある女性当事者とその代表団体の積極的な参加と協議を進め、障がいのある女性の平等で効果的な参画を進める政策が策定され、実施されることに貢献してきました。

  • 持続可能な
    開発目標
    (SDGs)
    私たちのソリューション

    国連サミットにおいて「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が、2015年9月、全会一致で採択され、「誰ひとり取り残さない」ための持続可能な開発目標(SDGs)が合意されました。すべての国連加盟国は、2030年までに17のゴールと169のターゲットを達成することが求められています。SDGsは、ゴール5でジェンダー平等とすべての女性と少女のエンパワーメントを達成することを目指しています。これは独立したゴールであると同時に、他のすべてのゴールを達成するために不可欠なゴールです。
    UN Women は、SDGsの進捗状況の評価を実施しました。しかし、調査結果は厳しいもので、ジェンダー平等の目標達成に向けた進展は遅く不十分なことが明らかになりました。ジェンダー平等と女性と少女のエンパワーメントを達成するまでの距離は長く、2030年までに目標を達成する軌道に乗っていません。私たちの行動を加速させなければいけません。

  • HIVエイズ
    私たちのソリューション

    UN Women は、ジェンダー平等と女性のエンパワーメントの視点に立って、HIV エイズに関する政策の策定や多様な活動を支援してきました。女性に対する暴力やハラスメント、法的権利の否定、意思決定への女性の参画の制限などが、HIVエイズをはじめとする感染症の流行を促進する要因となっています。私たちの最も重要な戦略は、女性があらゆる感染症から身を守り、ジェンダーに基づく偏見や有害な慣行を克服・根絶し、治療や心身のケア、サポートをより多く受けられるようにするための権利を保証していくと同時に、社会の制度や仕組を改革していくことです。

人道支援

  • 地球上で絶え間なく起きている紛争、自然災害…特有の影響を受ける女性と少女を支援しています。

世界で戦争や紛争が続き、その間にも気候変動などにより自然災害が頻発し、女性と少女が大きな影響を受けています。こういった緊急時には、生計に及ぼす影響ばかりでなく、人身取引、性的虐待や暴力など、より深刻な状況を生み出します。UN Womenは危機的な状況にある現場にとどまり、地域に根ざして活動している女性団体をサポート。目の前の命と尊厳を守ることを第一に、人道支援が途切れないように活動しています。

(Photo:UN Women/Aurel Obreja)

経済的自立支援

  • 女性が運営するコミュニティ・キッチン誕生!世界各地の女性起業を支援しています
    • ・パレスチナ・ガザ支援
    • ・ウクライナ支援
    • ・アフガニスタン女性支援
    • ・ロヒンギャ難民支援(バングラデシュ)
    • ・女性に対する暴力撤廃信託基金

例えばネパールでは新型コロナ感染症によるロックダウンで女性の41%が職を失いました。UN Womenは失業した女性のニーズに応えるため、さらに女性が食料や栄養補給に確実にアクセスできるよう、女性が運営するコミュニティ・キッチンを全国に立ち上げました。女性たちに収入をもたらし、経済的自立や起業につながる体験を積む機会になっています。女性のケア労働を軽減し、コミュニティに信頼の輪と結束の絆を築いています。 (Photo:Maiti Nepal)

女性への暴力撤廃

  • 暴力の被害者に対する警察官の対応改善へ

身体的または性的暴力の被害を受け警察に助けを求める女性は、世界で10人に1人しかいません。女性は警察官から差別的に責められることを恐れ訴えないことが多いからです。 UN Womenは、世界各地で警察官を対象にジェンダーと暴力に関する研修を実施し、難民キャンプに女性警察官を配置しています。また、国連薬物犯罪事務所と国際女性警察官協会と共同で『暴力を受けている女性と少女のためのジェンダー視点に立った警察サービスに関するハンドブック』を作成、22か国で警察改革の推進に努めています。 (Photo: UN Women/Allison Joyce)

  • 女性に対する暴力撤廃 国連信託基金(UN Trust Fund)とは

女性に対する暴力をなくすための行動を支援する国連信託基金(UN Trust Fund)は、女性と少女に対する暴力(VAW/G)を防止し、根絶するための取り組みを支援することに特化した、世界的で唯一の多国間助成メカニズムです。1996年に総会によって設立され、国連ジェンダー平等と女性のエンパワーメントのための国連機関(UN Women)が国連システムを代表して運営しています。国連信託基金には、国連の機関や組織、市民社会組織(CSOs)、専門家がプログラム諮問委員会を通じて、その意思決定プロセスに参加しているのです。

女性に対する暴力撤廃国連信託基金2023年年次報告→ 詳しくはこちら(英文)

世界の女性と少女の厳しい現実

女性であるということだけで差別や格差、性的虐待に世界の女性や少女は苦しめられています。

世界の女性の3 人に1 人は暴力の被害

世界の女性の3 人に1 人は暴力の被害

1 日1.9 ドルで暮らす貧困層の70%は女性

1 日1.9 ドルで暮らす貧困層の70%は女性

非識字者の60%以上が女性

非識字者の60%以上が女性

人道支援が必要な人の75%以上が女性と子ども

人道支援が必要な人の75%以上が女性と子ども

妊娠・出産で1 日800 人が死亡、その94%が途上国の女性

妊娠・出産で1 日800 人が死亡、その94%が途上国の女性

あなたの寄付で支援できること

男女格差の少ない国はそうでない国と比較して、
好ましい成長の進歩を遂げていることが114 カ国の調査でわかっています。

世界で男女に格差のない国はひとつもありません。
しかし女性を支援すればこのような結果を生み出せます。

母親1人を支援すると、子ども4人の生活を支えることになります。

女性の農業従事者が資源やサービスに男性と平等にアクセスできるようになると生産量が増え、1億5千万人を飢餓から救う ことができます。

女性の教育を1年のばすことで 乳幼児の死亡率を最大5~10%程度減らす ことができると研究データで発表されています。

たとえば、あなたのご寄付でできること

1,000 円で
少女一人にノート、ペン、スクールバックを配布できます。

5,000 円で
災害時に女性のための必需品を1人に配布できます。

10,000 円で
少女4 人が学校に通えます。

20,000 円で
レイプ被害者3人に、医療ケア、心理カウンセリング、法的支援ができます。

30,000 円で
帰るところのない母親1人に、6ヶ月住むところを提供し職業訓練ができます。

広報活動

国連ウィメン日本協会はUN Womenおよび国連ウィメン日本協会の活動を日本の皆様に広報し、募金活動を促すためにも情報の提供に力を入れています。 年2回(1月・6月)発行のニュースレター、月1回発信のメールマガジン、その他ホームページ、Facebook、X を通してUN Womenの新しいニュースの紹介やお知らせなど情報提供に努めています。

メ―ルマガジンの配信をご希望の方は、
Eメール:unwjnc@aroma.ocn.ne.jpにて、
「メールマガジン配信希望」とお申し込みください。

ニュースレターを見る

イベント等の開催

イベントの情報はイベント一覧でご確認ください。

イベント一覧を見る

関係機関・団体への協力・連携

国連「国際女性デー」などの啓発、チャリティイベントの開催 UN Womenからの世界情報の発信 国内協力協定団体との協働 女性団体との連携 日本を含む13カ国のUN Women国内委員会との連携 UN Women関連の国際会議への参加 政府機関との共催イベント UN Women各国国内委員会年次総会への参加(写真参照) WEPs連絡会参加 男女共同参画推進連携会議等へ議員(専門委員)派遣 各女性団体との連携など

UN Women 各国国内委員会年次総会への参加

会議風景

女性に対する暴力根絶のイメージカラー、オレンジ色のTシャツを着た参加者たち。

アメリカやイギリスなど先進13カ国にある国内委員会の会合。2023年度は、英国国内委員会の主催でイギリスのロンドンで開催されました。

WEPs連絡会参加

詳しくは内閣府のサイトをご覧ください

男女共同参画推進連携会議等への議員(専門委員)派遣

各女性団体との連携

イベントの開催等において、当協会の共催、後援、協賛をご希望の場合は、事務局にお問い合わせの上、所定の申込書でお申し込みください。また、日本協会が主催するイベント等へ後援や協賛等のご協力もお願いします。

あなたからの寄付はこのように役立ちます

例えば48ドルで
災害や暴力から逃れるための一時的避難所で、女性や少女一人の1か月間の飲食代になります。

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