UN Womenの活動資金について
資金不足に悩んでいます。近年はコロナ禍、終わらない戦争、頻発する自然災害などによって支援のニーズが増大し、一方で国連加盟国からの任意拠出金は厳しい状況が続き、支援を断念せざるを得ない現場も出ています。
2023年予算と実績
例えば2023年、UN Womenは世界各地で女性・少女を支援するための活動資金として、7億3813万米ドルを必要としていましたが、24%も不足する結果となりました。
恒常的な資金不足を解消すべく、UN Womenは広く、皆さまをはじめとした民間からの支援を求めています。
必要額 7憶3813万米ドル
実際に集まった額 5億6287万米ドル
内訳:
- 最優先 1億6408万米ドル
- 使途指定あり 3億8832万米ドル
- 国連分担金より 1047万米ドル
最優先:使途が指定されずUN Women本部が最優先と判断したプログラムに使える寄付
資金提供パートナー 193
内訳:
- 加盟国政府 86
- 国内委員会(各国内の個人・企業・団体による寄付) 13
- 民間セクター 59
- その他
前年と比べると、政府は2減少、国内委員会(UN Women○○協会)はイタリアに新設され1増加、民間セクターは10増加。皆さまからお寄せいただく寄付は「国内委員会」です。13委員会の合計で514万米ドル、10年前と比べると5倍に伸びています。この温かなご支援が何よりも励みになっています。

- 費用 5億5129万米ドル
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内訳:
- 支援プログラム 3億4598万米ドル
- 運営・管理・調査研究 2億0531万米ドル
- ① UN Womenプログラム別活動費
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合計 3億4600万米ドル
- 女性の政治・社会参加
$73,292,845 - 女性の経済的自立
$68,200,993 - 女性に対する暴力撤廃
$91,961,298 - 平和と安全保障、人道支援、
災害対応における女性の保護・参画
$112,520,194
- 女性の政治・社会参加
- ② UN Women地域別活動費
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使途指定先の不均衡が与える影響
使途の制約がない最優先資金が年々集まらなくなっており、使途指定のある資金に寄付が偏っています。
UN Women設立当初の2011年には55%が最優先資金でしたが、今では29%です。また柔軟に使える国連分担金も、UN Womenに割り当てられたのは1047万米ドル。これは全体のわずか0.07%です。
最優先資金が集まらないと、UN Womenだけが持つ重要で特有の役割が果たせなくなってしまいます。例えば、世の中から忘れられた紛争、人権侵害、暴力などの課題解決に向けたプログラム、調査・研究や国際基準の策定、国連システム全体での効果的な実施に向けた調整といった地道で裏方的な活動です。
代わりに、使途指定のある資金に基づき、縦割りのプロジェクトで短期的な成果を出すという方向に引っ張られがちです。
国内委員会では本部からの要請に応えて最優先寄付を個人の皆さまに呼びかけ、2023年は前年比で24%増となりました。

UN Womenの最新の活動資金については以下をご覧ください
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