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「目的は沈黙させること」:女性ジャーナリストたちが、増加するオンライン上の暴力を報告

ジャーナリストたちが、責任追及の欠如や、デジタル暴力が自分たち自身と報道の自由に与える影響について率直に語る。

2026年5月1日付

「安全対策がない」と、カレン・ダビラ氏は主要なソーシャルメディアプラットフォームについて述べています。「AIは他のあらゆるものと同様に、良いことにも使えるが、悪用される可能性もあります。」

過去に受賞歴のあるジャーナリストであり、フィリピンのUN Women親善大使でもあるダビラ氏は、巧妙かつ不穏なデジタル暴力行為おいて、匿名のオンライン加害者たちと向き合った経験を語ります。

UN Women親善大使であるカレン・ダビラ氏が、2026年3月に国連本部で開催された第70回女性の地位委員会(CSW70)においてパネルディスカッションの司会を務めた。写真:UN Women/ライアン・ブラウン

2016年、フィリピン大統領選討論会で司会を務めた直後に、報道機関を威嚇する意図的な行為の中で、ダビラ氏のソーシャルメディアフィードには毎時数万件もの下品で脅迫的なコメントが寄せられました。それらのコメントの投稿者は明らかにボット(自動的にコメントを投稿するプログラム)であり、女性蔑視的な攻撃性のあるコメントは彼女の信頼性と安全感を損なう目的で人によって仕組まれたものでした。

このネット上での暴力行為は、国全体とジャーナリストに向けたメッセージであり、「彼らは政権の行動を批判しないように、沈黙させようとしているのです」とダビラ氏は言います。

「私が大切にしていることは、誠実さです。それは私が人生を通して守り続けてきたものです」と彼女は振り返ります。「ジャーナリストというものは、もともと打たれ強くできています。しかし、誹謗中傷や嫌がらせを受けることで、自分の誠実さを疑い始めてしまうのです。」

UN Womenはデジタル虐待の影響を追跡調査している

ダビラ氏のような事例は、ジャーナリズムのキャリアを目指す女性、そして報道の自由そのものに萎縮効果をもたらす可能性があります。UN Womenは、ダ​​ビラ氏のようなジェンダー平等を目指す活動家と協力し、オンラインハラスメントの実態と、それがメディアや公共の場で活動する女性に及ぼす影響を明らかにしています。

最新のレポートである「転換点」において、UN Women、The Nerve社(報道・情報の調査分析を実施)、その他の関係団体が、公の場で活動する女性が直面し、さらに深刻化し巧妙化するオンライン暴力の実態を明らかにしました。

この報告書内の調査によると、女性ジャーナリストやメディア関係者の45%が、誹謗中傷を避けるためにソーシャルメディア上で自主規制を行っていると回答し、(2020年から50%の増加)さらに22%近くが仕事においてもそうした自主規制を行っていると答えていると回答しています。

生成AIは、オンライン攻撃の速度、規模、匿名性を向上させた

「ジャーナリストは常に標的にされてきた」と、 The Persistent(女性の声・視点に特化したメディア・プラットフォーム)の創設者兼編集者フランチェスカ・ドナー氏は説明します。「ジャーナリストの仕事は、真実を明らかにし、不都合な事柄に深く踏み込み、それを全世界に公表することです。そして、それを望まない人々がいます。」

「女性ジャーナリストは非常に特殊な方法で標的にされてきました。ジャーナリストであろうと、政治家であろうと、活動家であろうと、あるいは人目に触れる立場にある人であろうと、攻撃の動機はいつも同じです。それは、彼らに執筆や発言、立候補、活動をやめさせることであり、目的は沈黙させることなのです」とドナー氏は語ります。

ディープフェイク写真、動画、ヌードアプリの登場により、最近の生成型AIは数年前のテキストコメントやミームから、リアルな写真や動画へと、オンライン上の暴力行為を変貌させてきました。「悪意のある人物に必要なのは1枚の写真だけだ」とドナー氏は言います。「AIによる暴力行為を事実上元に戻すことは不可能であり、これは(AIがない時代にも)オンライン上の暴力行為において常にそうでした。」

ドナー氏が説明するように、こうしたオンライン上の攻撃が始まると、「まるで誰かがマッチに火をつけて、他の人にも火をつけさせようとしているようです。全体的に見れば些細なことのように感じられるかもしれませんが、悪意を持って、荒らす目的で行われています。」

そして事態はエスカレートします。「不快で意地悪なコメント、暴力的なコメント、写真、住所、子どもや家族の写真など、人々が攻撃できるあらゆるものが晒されます。それは実生活にまで影響を及ぼします。」

今年の国際ジャーナリズム・フェスティバルでは、The Nerveのジュリー・ポセッティ氏(UN Womenの報告書『転換点』の著者)が、AIを利用した虐待に関するパネルディスカッションの司会を務め、パネリストとして、UN Womenの女性に対する暴力撤廃部門長であるカリオピ・ミンゲロウ氏、ノーベル平和賞受賞者のマリア・レッサ氏、そして研究者であり同報告書の著者であるケイリー・ウィリアムズ氏が参加しました。

ディープフェイクは、ますます意図的かつ巧妙な行為で利用される

ダビラ氏の仕事は、主にテレビ出演、政治討論番組の司会、ゴールデンタイムのニュース報道です。デジタル犯罪者たちは、その知名度を武器として利用しています。

ダビラ氏は、自分が怪しい健康食品や金融詐欺を販売するディープフェイク画像や、自分がスタジオから出てきて政治家と口論するフェイク動画を目にしたことがあります。

彼女は、自分の肖像が巧妙な詐欺の一環として悪用されている実態を説明します。「彼らは、扇情的であったり挑発的なコンテンツを利用してアクセス数を増やし、オンライン上のフォロワーを獲得します。そして、2028年の選挙が近づくと、フェイクコンテンツの証拠をすべて消去し、そのページは突然政治家の『正当な』ページになるのです。」

デジタル上の暴力はアフリカの報道の自由を脅かしている
「加害者を特定するためには、法執行機関やサイバーセキュリティの専門家との連携を強化する必要があります。加害者がその代償を払うようになれば、そのメッセージは明確に伝わるでしょう」— クゴモツォ・モディセ(南アフリカのジャーナリスト)
続きをもっと読む:https://www.unwomen.org/en/news-stories/feature-story/2025/12/how-digital-violence-threatens-press-freedom-in-africa
 

オンライン暴力がジャーナリスト、人々に与える影響

「嫌がらせを受けたり、性的嫌がらせを受けたり、名誉毀損に遭ったり、同意なしに画像が拡散されたりしても、最終的にそれを正すために努力するのは被害者自身です」とダビラ氏は説明する。「そして、その努力を想像してみてください。それが私を憤慨させます。プラットフォームはますます人気を集め、影響力を増す一方で、責任を問われることはありません。」

ダビラ氏は、オンライン上の暴力や誤情報と闘う過程で、弁護士を雇い、数多くの悪質なコンテンツを収集・追跡し、無数の手紙を送ってきました。投稿やアカウントが削除されても、すぐに新しいものが現れます。

転換点」のレポート内で実施した調査によると、女性ジャーナリストやメディア関係者の14%が、加害者、加担者、または雇用主に対して法的措置を講じています。しかし、およそ4分の1(24.7%)が、自らが経験したオンライン上の暴力に関連して不安障害やうつ病と診断されており、13%近くが心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断されたと報告しています。

The Persistentのドナー氏は、オンライン上の暴力行為を予期するだけでもジャーナリストに大きな負担がかかると述べます。「恐怖があまりにも蔓延しているので、『もし私たちがこれをしたら、もしこのような記事を書いたら、攻撃されるのではないか』と不安になるのです。」

「デジタルメディアで働く女性であることは、公の場に出る女性であることと全く同じです」とドナー氏は語ります。「それは常に綱渡りをするようなものです。」

原文:https://www.unwomen.org/en/news-stories/feature-story/2026/05/the-goal-is-silence-women-journalists-report-increasing-violence-online